2010年03月08日

VOMER パネル展示

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現在、
吉祥寺パルコB2の書店 リブロにて、
像刻本 VOMERの パネル展示をしてくださっています。

一般発売から2カ月。
ようやくあちこちの書店にで、見かけることができるようになりました。
平積みをしてくれているところなんて出会うと、
うむ、よしよし、その調子でがんばれ!と、本のはしをきちんと整えて
本の束に心の激励を送ってみたり。
書棚の陰に隠れて手に取ってくれる人を待ち続け、
ストーキングを試みたり(笑)
いや、そんなことはさすがにしてません。

なんにしても、書店で手にとって購入してくださる方が意外と(?)
増えているということは、本当に有りがたいことです。

一昨日、東京に出かけた際にリブロに立ち寄って、
担当の方に御挨拶をしたら、突然のことだったので、とってもいい顔で
驚いてくれました。いやあ、すばらしいいい反応だったなあ。
うれしい。

謹んでサイン本にさせていただきました。ついでに控える広島像刻展のDMも帯にはさんで、ほらね。これでスペシャルだ。

がんばれVOMER。
posted by 前川秀樹 at 08:28| 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月10日

ヴォメル おまけその2

海ロケは、晩秋のノルマンディーで、ロータスはタイ、チェンマイ郊外で。
とか言いたいけど、すべて茨城県某所です(笑)。
いろいろとイメージに合った場所を探しました。
搬入のためまず近くまで車が入れること、人が少ないこと。
撮影の許可不必要もしくは許可が得やすいところ。
風景の中にノイズがないこと。

条件に合う、近場でぴったりの場所を探すのは思いのほか大変でしが、
基本的に、
作品によく合うのは、
どこも自分の好きな場所として普段からよく知っているところ。
ひそかにとっておきの場所でした。


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夜明けころから潮の引くのを待って、作品設置。
旗だけがはためく眺めが、ためいきものの美しさだった。
すごく贅沢な、期間限定、時間限定、観賞者はメンバーと釣り人限定の作品展示でした。

作品タイトル「グイィ」はゲール語で、風。すごくシンプル。
風ははためく旗で表現しよう。と決まった。
なので、そんな小道具も前もって制作。
旗を持って後ろを歩く男は従者のつもりだったのです。
著者近影はやめて、これにしよう。
となんとなくその場ノリで決定。
思いのほか面白く撮れた中から関さんがセレクト。

こうやって、定点観測をしているとあっという間に潮が満ちて、また引いて行くのが分かります。こちらが動かずじっと待っていて初めて感じる大きなリズムのようなものがあるのです。

犬の散歩をしていたおばちゃんが、カメラを構える首藤さんに

「なんだか神々しいねえ。」

とぽつりとかけてくれた一言がうれしかったなあ。
おばちゃんグッジョブ!
そうだとも、僕らは今、訳知り顔の評論なんてちっとも嬉しくないの。


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とある神社の裏手の鎮守の森をお借りして、2回に分けて撮影。
撮影の様子をひっそりと樹の蔭からのぞきみたりするのがなかなか味わいがあってよかった。
ここでの小道具は赤い綿布を裂いて作った赤い手綱。
これは結構長さがある。
実際は森の向こうは崖になっていて、その先は太平洋が広がっているのですが、
海から紐の一方が来て、最後はまた、崖のほうに消えていく、
というシチュエーションなのでした。
例えるならニライカナイなのです。
実際ここの祭神はスクナヒコナ神だから、
古事記によればもともと海の向こうから船でやってきて、
オオクニヌシノミコトとともに出雲建国に腐心し、
やがてまた海のかなたに帰ってゆく、小さな神様なので、そんなストーリーもちょっと意識をしたのです。

下見の時は、この神社のささやかなお祭りだったらしくて、
近隣から集まった氏子さんたちにお菓子をばーって撒いていた。
結構酔っぱらった神主さんのろれつの回ってない口調の
説明がすごくおかしかった。
神主さん、快い撮影許可、ありがとうございました。

そうそう、写真の隅にかわいく“雉”が居るのわかりますか?

雉の鳴き女(ナキメ)のお話は出雲の国譲りの話の中で出てきます。

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蓮のシーンが、撮影日程的には最後になりました。
8月。花の咲くのを待っていたからです。
ルビジノのすぐ近くです。
一日つづく天気雨、狐の嫁入りかな?
唯一あった傘はもちろん大切なカメラのため。
みんなびしょ濡れ。まあいいか。かえってシャワー浴びれば。
おかげで、しっとりとしたアジア独特の湿度が写し込まれていて、
絵的にはかなりおいしいシチュエーションでした。

白客は白鷺のことなのですが、
本当のシラサギがやってくるかも。なんて待ってましたが、
上空を通り過ぎるだけで、見向きもしてくれませんでした(笑)。
何やってんだ?ニンゲン達。
まあそんなにうまくいくわけないのです。
posted by 前川秀樹 at 14:01| 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月09日

ヴォメル おまけその1

撮影は1年以上にわたって断続的に行われました。

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そのほとんどが、土浦の拙宅の2階がスタジオ。
午前中の光がきれいです。
作品はそれぞれの所有者の方々からお借りして。
丁重に。

制作者としてはすでにかなり懐かしい作品との思わぬ再開でした。
ああ、このときはあんなこと考えていたっけなあ。

いろいろと思いだしながら、ライナーノートの内容も改めて考えを整理しながら。

バックの絵は、それぞれに合わせて僕が制作。
とことんアナログです。

アングル、光。作品への解釈はすべて首藤さんにお任せ。
大役です。

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チャイはときどきなでてもらえればそれで幸せ。
あんまり邪魔はしません。

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那須、黒磯界隈ではそれぞれ作品をお持ちの方のお宅に伺って撮影。
合宿です。
北温泉宿泊。
温泉卓球、はしませんでしたが、夜は炬燵に集まって、
悪だくみ。
スライド幻燈上映会のプランもこの時に首藤さんからの提案でした。

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那須、吉尾らりさんの展示スペース、ジャルダン・ブランの前でお茶をいただいてます。
posted by 前川秀樹 at 13:02| 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月08日

ヴォメル発売開始。

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1月5日。像刻本「ヴォメル」
ようやく一般発売となりました。
おかげさまで滑り出し好調のようです。

年末の個展で、お買い求めくださった方々からも
さまざまな感想がブログ等でアップされているようです。

著者としては、
本当に沢山の人に見ていただきたいし、読んでいただきたい。

この、アナログで懐かしささえ感じる、
「本」という一つの発信の方法。
文字も写真も単なる情報と割り切るなら、インターネットの画面から摂取できますし
便利であることはいいことです。

が、あえてこだわりました。手間をたっぷりとかけました。
1kgもする手で感じる重さと
すべすべの手触り、真新しいインクのにおいやページをめくるその速度のために。
あえて、実体のあるアイテムの力を試してみたかった。

僕にとっては像刻という表現方法とそこは同根なのです。
ですから自信を持ってお届けしたい。

2010年スタート。
皆様どうぞ、このアナログアイテムの普及に、ヴォメルの布教に(笑)
御協力と御助力をお願いしたいと思います。

「ヴォメル」は、アマゾン等、各ネット通販でもご購入いただけます。
出版社ラトルズに直接のお申し込みも可能です。
ギャラリー、書店、ショップの方の仕入れはラトルズのほうに
お尋ねください。

もちろん、月一のバトー・ルビジノでも扱っております。
ルビジノに僕が居て“もし”御入り用でしたら、
僭越ながら喜んでサインなんぞもおいれいたします。(笑)



posted by 前川秀樹 at 10:34| 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月01日

VOMER解禁!

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なんだ坂こんな坂♪
で、1年あまり。
ようやく本の詳細が決定いたしました!
本日情報解禁です!
タイトルは


VOMER (ヴォメル)

です。
昨日チラシの入稿をしました。
と、デザイナー関さんから報告あり。
9日にはチラシ完成予定です。

いよいよですよ。

一般発売日は年明け1月3日。お正月!めでたい!

そして、

当然先行発売を予定しています。

DEE’Sの第3回像刻展会場に限り、
一般発売に約3週間先行する形で配本決定です。
これまためでたい!


印刷屋さん大わらわ(笑)

本の本体のほうは最後までデザイナー関さん主導で、
編集渡辺さんとで、さらに精度と迫力を増すべく現在精練作業続行中です。
とことんまで粘れる40代の自信と底力!
僕はまだラフ第1案のチェックをさせていただいたばかりですが、

すでにもう鼻血が出そうなのです(笑)
手前味噌承知でいえば
もっのすごくカッコイイ〜本ですよ。



今回は像刻展のDMもまとめて関さんにお願いしました。
本のほうはすでに僕は、後方支援部隊的立場ですが、
像刻展の作品のほうは今まさに最前線。
制作ドツボ真っただ中です。
そちらのほうも、
すごいですよ。
今回は。
手前みそですよ。
はい。

展覧会情報はまた追って。

とりあえずは
本なのです。
すごいのです。
2009年の締めくくりと2010年のスタートは、

VOMERなのです。

ルビジノも今月はオープンです。
ちなみに3日は土浦の花火大会がありますよ。
posted by 前川秀樹 at 19:03| Comment(0) | 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月28日

像刻本撮影終了!

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1年前もうだるような暑さだった。
昨年8月、その年の最高気温を記録した日。
酷暑のルビジノで最初の撮影が行われた。

チームの誰も、どうやっていいかわからず。
どんな写真を、どんな本を目指しているのかもあまりにも漠然としていた。
テキストもなく、本当の手探り状態というのはこういうのを言うのだ。
ということは皆分かっていた。

それから1年。
紆余曲折、七転八倒の末、7月24日、25日。とうとう最後の像刻撮影が終わった。
蓮田で、何度も頭上を通り過ぎる通り雨に打たれながら傘もささずに一日を過ごす。
唯一の傘は当然カメラのため。
なんてアジアンティックな非日常。
うーんやっぱりロケは楽しい。
屋外撮影は光待ち風待ち雨待ち。とにかく待つこと。

翌日の室内の撮影は、いつものようにうちの2階がスタジオ。
セッティングもすっかり手慣れたものです。

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ツマ作お昼お昼

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スイカスイカ

カメラマン首藤さん、本当にありがとう。素晴らしい写真がとにかく盛りだくさんです。よりよい内容のためとはいえ、この中からシェイプアップするのは本当につらい作業ですが、バトンタッチして責任を持ってがんばります。

 その日はデザイナー関さんの試作した表紙サンプル4点を見て
うわ=====!
思わず3人声をあげた。
ウオーーー!カ、カッコウィー。
あ、これじゃぼくのノコギリクワガタと同じ反応だな。

まあでもそんな感じだったです。
これでいけるといいなあ。
これからはとにかく予算と手間との勝負なのです。

僕のほうも、この最終撮影に向けて収録に間に合うように
新しい作品をたくさん制作したので、
展覧会とは違う、これが一つの締め切りだった。

とりあえず大きな峠を越えたという感じ。
楽しみだなあ。
posted by 前川秀樹 at 08:03| Comment(0) | 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月30日

像刻本進行中!

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現在制作中の像刻作品集。

作りましょう。と決まったのが昨年の5月。わりとすぐにチームが決まって、
実験も含め、撮影が始まったのが昨年8月。
それから、断続的にかつ着々と撮影は進み、
約1年にわたって独自の解釈で素晴らしい写真で表現してくれた、カメラマンの首藤さんの出番もとうとう、来月末の一回でラストということになりました。
泊まり込みのロケあり。那須合宿あり。明け方の海にも行きました。
ギョーザもあり、(笑)


いよいよカメラマン首藤さんからデザイナー関さんへ、大切な仕事の荷物と責任はバトンタッチ。
むろんデザイナー関さんは、最初の撮影からすべての現場に参加して、写真のデータや作品についてのメモを細かく自身の像刻本制作ノートに記しています。
そのノートもとうとう出番です。

昨日は、ほぼ出そろった写真のコピーを使って、
彼のスタジオ、ミスターユニバースで、
編集長渡辺さんを交えて構成会議第1回。
丸々午後いっぱいがんばりました。
台東区の下町にちょこんとあるミスターユニバースは、ときどき佃煮や焼き魚の香りが漂ってくる魚屋さんのお隣。
元八百屋さんの店先だったところをリフォームして使われている。
なので、通りに大きなガラス戸が面しており、
天気のいい日には戸をあけっぱなしで、打ち合わせが行われていたりする。
まさにご近所縁側デザイン室。

昨日はさすがに蒸し暑かったので、クーラーをかけて。
硝子戸の向こうを小学生が帰っていく姿を眺めながら、
元八百屋の店先では熱いディスカッション。

それにしても、手前味噌になるけれど、
こうして写真が並んでみると、かなり迫力があるのです。
中には、実物よりいいよねえ。といった、作者としては若干複雑な気持ちの写真もあり(笑)
収録文章も今僕は執筆中。


A4判前後のサイズ、ハードカバーで、12月1日配本予定です!
posted by 前川秀樹 at 09:17| Comment(2) | 像刻本状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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