2008年05月26日

水源なかび

水源0525 (35).JPG

水源0525 (30).JPG 水源0525 (37).JPG 水源0525 (30).JPG 水源0525 (28).JPG 水源0525 (27).JPG 水源0525 (1).JPG

像刻展 「水源」
今日が折り返し。
おかげさまで毎日、予想を超えるたくさんの方々にご来場いただいています。
初日の狂乱は、まあその、例外中の例外というか、まあ。(苦笑)
作家としてはここではこれ以上語れませんが。
正直なところ、大変ありがたくは感じています。

僕自身、1ヵ月半の集中強化合宿のごとき制作の日々を過ごし、
その結露をここ数日眺めていて思うこと。

じっと観ているとなんだかこころがざわざわしてくるなあ、と。
静かでけして安らかで無い何か。
もちろんそれは前回に比べて、
というのも大きいんだけど。
前回は本当に静謐な何かを自身、強く求めていたんだなと、あらためて思い出してしまう。

表現とは何か。
“好きなこと”“癒されること”“心地よいこと”
それらを形にして、羅列するだけでは、
表現とはいえない。と思っている。
そうしたものを形にするだけでは、
単なる自分の嗜好性の幼いカミングアウトでしかないからだ。

出所である自分はそうそう変わるわけで無いから、
すでにあるものがそのすべてのエネルゲンというか、
まさに水源となるわけなんだけども、
ならば、そこに何を込め、何を引っこ抜けばいいのか?
どうすれば、自分では無い他人に
表現として伝えることが出来るのか?
余計な自分をどれだけ排除できるか?

そうしたことを前回から1年半のインターバルの間、
ず〜〜〜〜と考えていた。

そうした数え切れない問いかけをイヤというほど繰り返し、
問いかけがあるリアリティを持って、その場所に、今、
出現して、
初めてそれらはアートたりうるに違いない。
とそう信じている。
少なくとも今は。


結局、そうしたことは“解決”できるものではなく
自分に出来ることはその時点での“判断”なんだな、とも思う。

ああ、マジメになりすぎてるな。
やだやだ。
ブログで書くようなことでもないな。

まあ、ギャラリーという場所では、
観てくださる方々には、
そうした作家の七転八倒は
遠い忘却のかなたにおいて、
ちょっとだけ深呼吸して
自身の目で観ていただきたいかな。

とは正直思う。

明日から後半。
後4日で、展示は消えてなくなって同じ空気はもう2度と無い。
お祭りみたいだな、と毎回思う。







posted by 前川秀樹 at 20:02| Comment(1) | 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ひとりの人間にとって本当に深い真実は、万人にとっても真実である」

リルケの言葉を思いだしました。
素晴らしい作品と哲学です。感動しました。
Posted by 小川秀穂 at 2008年11月09日 23:41
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: