なんだか角界が揺れている。
アサショーリューの次は時津風部屋の親方と先輩力士によるリンチ致死事件だ。
しかし、力士も大変だ。
「お相撲さん」
相撲をスポーツと言うべきなのかどうか微妙なところだけど、
選手が、その競技種目の名前を背負って呼ばれる
そんなスポーツは他に無い。
例えば
「僕の夢は、大きくなったら“野球さん”になることです。」
とか、
「蹴球さんのお嫁さんになりたいです。」
とは言わない。
子供たちの間だけで通じる変な近所のおじさんのあだ名みたいだ。
お相撲さんは、自らの名に重厚な歴史と国技という伝統をその丸い両肩にずっしりと背負って戦っているのだ。
だから若くても、外国人でもりっぱな力士は
尊敬を込めて“お相撲さん”
なのだ。
でも彼らもいまどきの若者には違いない。
時々は、緊張を解いて
「お相撲くん」とか「お相撲ちゃん」
なんてフランクに呼ばれてみたいと思ったりすることはあるんじゃないかなあ。
ともあれやっぱり
“いまどき”と“伝統”ってどこでも難しいもんだね。
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