2016年11月24日

にいなめさい

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あなた、ちょっとそこに にいなめさい 。
ではなく、新嘗祭とは宮中行事で収穫感謝祭だ。

 山友のサンペイくんの本業は山岳ガイドでは決してなく、
ヒヨコの鑑別士なのだが、年に一度の全国技能競技大会で昨年、なんと優勝してしまった。
同時に農林水産大臣賞を個人で受賞した。
大変に名誉なことだ。
そういう名誉を冠する全国各県の農水産業に携わる方々が、年に一度招待されるのが、
東京、明治神宮でのこの新嘗祭だ。
ちなみにサンペイくんは栃木県からの参列。

で、彼に誘ってもらって、僕と千恵も同伴者として何食わぬ顔で参列させていただいた。
なかなか無い貴重な機会だし好奇心で。

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境内のどこを見てもお供え物だらけ。さすがの収穫祭。

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過積載で沈没必至の作物船。
帆が葱

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宮司さんたち入場。
参列者400人って言ってたかな。
葱さんに、いや禰宜さんに説明を聞いている間もじわじわ足元から冷えが....。
寒い。最後まで耐えられるだろうか。

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どーん!と始まりの大太鼓が響く。
楽師さんの笙の音がそれまでの会場のざわつきを細く鋭く、収めてゆく。
大きな音ではないのに、脳に直接来るなんとも耳から離れない奇妙な粘度がある音色だ。

風が吹いた。
緑青色の破風ごしに見えていた楠の葉がざあっと揺れた。
続いて、屋根の左の葉がざわりと強くうごめく。
ざわりざわりと、
何だろう。

多分、単にこちらの注意力の問題。
会場が静まったから、そういう些細なことに気がついた。
それだけのことなのだ。
しかし、舞台が整えられ、上手に場の雰囲気に飲まれると、
僕みたいな単純な人間は、そうは捉えられなくなって、

「おお、今、ナニモノかが降りた」

と解釈してしまう。

もっとも祭り事というのはそんなふうに素直に雰囲気に飲まれる方が、
作法として理に合っている。と思う。

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巫女さんたちに衣装も、これまた見た事のない雅なものだ。
シルエットも仕草もこれはモチーフは
鳥なのかもしれない。
巫女さんは4人。
4、安定の数字。中心を作らない。四神。 方位。 他は何だろう、、、。
まあなんか全部に意味があるのだろう。

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11月にある収穫祭、刈り取りの終わった田んぼに降り立つ渡り鳥なのか、
そんなことをぼんやり幻視してたら、突然本殿の上の空にざあっとカラスの群れが舞った。
うん、惜しいな、カラスか。

とはいえつい忘れてしまいがちだけど、ここは東京のど真ん中、
山道を抜けて大鳥居を出ればすぐに原宿駅、
キャストにカラスはやむなし。か。

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式典は1時間足らず。
粛々と儀式は終了。月並みだが何とも神秘的な時間だった。
境内のあのざわめきは本殿前にはない。
こちらとそちらは違う場所ですよ、
という言葉なき空間分別を結界という。

ここを出れば全く何事もなかったかのように、また日常がある。
ハレとクモリとケ。
参列者の心を切り替えるのがマツリというけじめなのだ。


それにしても、冷えた。
今夜は東京で11月にしては50数年ぶりの初雪になるという。
僕らはこの後何もないけど、サンペイくんどうするの?

今日はこの後、岩手まで行って明日そこで鑑別です。

うわあ。多忙だなあチャンピオン。

しっかりにいなめさい。

お誘いありがとね。















posted by 前川秀樹 at 17:40| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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