2015年07月17日

旅徒然 その6

ドイツ駄目押し。備忘録。

「ネオ・ゴシック」

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ミュンヘンの旧市街の中心地、マリエン広場に面して建つ新市庁舎。
その壁に、実に奇妙でさまざまな、暗示的というか多分に教訓的な石の造作物がくっついている。
見ざる言わざる聞かざるの三猿じゃなくて、言わざる、嗅がざる?どこかいじわるっぽい。
これ見よがしに突き出たガーゴイルなんてゴシック的題材だなあと思って
ガイドブックの解説を読めば、
建物の完成は、1881年とある、あれ?
ゴシックじゃないぞ、ずいぶん新しい。

区分としては、後期ネオゴシック様式とある。
なるほど。納得。

ネオゴシックとはざっくり言うと18世紀末から19世紀にかけて起こった、
ゴシック建築様式の復興運動だ。要するに12世紀から15世紀あたりの
古い建築様式の焼き直しが、この時代流行ったのだ。

19世紀初頭と言えば、
急速に進む近代化と産業革命の真っただなか、
それまで強硬に推し進められてきた近代化。
理性偏重 合理主義 へのカウンターとして、
より感性的で主観的な物事の捉え方に重きを置いた運動がおこった。
それがロマン主義である。
ロマン主義の特徴で思いつくのが、中世への憧憬、それに民族意識の高揚
など、かな。
その世紀末は僕の大好きな時代の一つ。

ヴィルヘルム・ハウフ というドイツロマン派を代表する文学者の童話を
帰国後、読んだけれど、
啓示的で、暗示的なところが 中世への懐古趣味と言えなくもないけど、
それがまた実にいいのだ。
新しい時代の必然性や動機をもって焼き直されたからこそ
何重ものベールの向こうに中世が垣間見えて、
そのチラチラ感が実に甘酸っぱくイヤラシく味わい深い。
そうか、そういう時代があったんだな。
建築にも文学にも芸術にも音楽にも。



「メニューとか」

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とりあえずよさげなレストランを見つけて腰かけたら、出されたメニューは当然ドイツ語。
あーなめてました。すみません。
さっぱり読めません。
触れたことがない言語なのだから当然の事なのに、いまさら・・・。

このかろうじてサラートと読めるのが サラダのことで、
スッペンだかズッペンだかが、メニューの位置的にみて
スープの事なのかなあ?
値段的に、高いのは野菜以外にもいろいろと乗っかってるんだきっと。
この辺は、肉でこの辺が魚ってことじゃないかなあ・・。
最初はやっぱり牛 で、豚で 鶏の順番で来るんじゃないか?

もうそのレベルとなると、解読はおろか推理ですらない。
ただの当てモンの領域である。

無理だ。手厳しい敗北と諦観を出来る限り表情に出さないよう心がけ、
にっこり笑って、

「すみません英語のメニュー置いてありますか?」

「はい、ございますよ」

と、店員さんもにっこり。

良かったー。助かった。
これで先に進める。

で、改めて出されたメニューが、
また読めない。何故だ?
いやいや、落ち着け。

うむ、今度のはメニューが二段になっている。
上に書いてあるのが多分ドイツ語で、
つまりは下のアルファベットが英語のはず。
だよな、常識的に判断してそのはずだ。
そうに違いない。
その2段目。英語のはず、が読めない。

だって、そこにもやっぱりズッペンって書いてあるもん。

これは、うん、よし、わかった!悟った。
思うに、上に書いてあるのは、
ロシア語だね。

で、下のがドイツ語。っと
 
ってうおーい!
難易度上がっとるわ!
もう、スタートラインから3歩後退だよ。
へこむわー。

さようですか。
まいりました。

ええ、もういいです。外国人向けのメニュー棚から適当に手に取って来たんでしょ。どうせ。
急がしそうだもんね。
当てモンインスピレーションが試される時なんでしょ。

はい、じゃ、これとこれとこれ。お願いします。
あと、ビール 

で、出て来たのがこんな感じ。

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チキンと盛りだくさんのサラダ。これに+オニオンスープ。
まあ、まあこんなものかな。よしとしよう。

次の日もまた別の店で同じような感じで、英語にはお目にかかれず、

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こんな感じ。
うう、美味しいけど、それはビールには大変合うけれども。
僕は暖かい物が食べたいんだ!

むしろ朝のホテルのが一番ちゃんとしてたかな。

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こんな、とか

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こんな感じ。
何処もビュッフェ形式だから。みて分かるし。
なんといってもパンもチーズもハム、ソーセージの類もどれもかなり美味しいものだった。
あと果物類も。
特にパンは最高だったなあ。ドイツパン好きだ。

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こちらはドイツからフランスにかえる特急列車の車内軽食。長距離国際列車だからね。
飛行機とおんなじ。ちょっと嬉しいサービス。


「お店とかね」

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スーパーにて。こんなスープの売り方、初めて見た。几帳面なんだか豪快なんだか・・・。


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何処の博物館でも必ず展示されている、薬局のカウンターの再現展示。
なんで薬局?と不思議だったけど、
思い出してみれば、ドイツは中世の時代から薬草の知識が伝統的に豊富で好まれる国だった。
修道女のヒルデガルドの薬草辞典とかいう本がそう言えば家にもあったな。
だから、薬局ってたぶん、代表的で重要なお店だったんだな。

その伝統か、街中にBIOの食材屋がやたらに多い。
普通のスーパーでも、ハーブティーの種類の多いこと。
そしてご丁寧にそれぞれ薬効について解説が添えられている。
わお、そう言えばあの店員さんの横顔、魔女に見えなくもないかもしれない(笑)
すごい近代的な工場なのに、夜は黒い服を見に纏い、大きな鍋をかきまわしながら
低い声で抑揚なく歌うのだ、テイラー・スウィフトとかマルーン5とか。
そういう系のハーブの煎じ茶であってほしい。
どんな系だ。

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ミュンヘンで、マヌファクトゥム、という眼が皿になってしまいそうな、かっちょいイイ
お店に入った。世界中から、丁寧に作られ。デザイン性、耐久性に優れた
要するにいい仕事してますねえー。な道具が選りすぐられている。
庭道具、文房具 キッチン用品、作業着、などなど。
日本の刃ものも沢山あった。鎌とか鍬、包丁なんか。
僕らはそこで、作業用ゴーグルだのゾーリンゲンのはさみだの洗濯バサミだの封筒だの。
何もドイツで買わなくても、と思うものばっかりを購入した。
いい物にはつい財布のひもが緩んでしまう。この商売上手さんめ。
写真はそこの店内用買い物かご、こんなものまでシャレオツだなあ、
猪口才な。


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最後は、ヴュルツブルグで一軒だけ見つけた、骨董屋さん。
親切なおばちゃんがひとりでやっているらしく、フランケン地方の、まあ民具や
リサイクルモノなんかも扱っているみたいな小さなお店。

そこで、奥の倉庫で見せてくれたのが、いわゆるスリップウェアの絵付け大皿。
それが棚に積み上げられている。
うわー!すごい。どれもいい!
こう言うのはパリの蚤に市ではなかなか出てこない。

どれも大きい。直径40センチくらいは有る。
でも、なんとおおらかで素朴で、いい。
そのまま土鍋のように火にかけたのか、裏が真っ黒にすすけて居るのもある。
白磁はもう飽きたこともあって、こういうざっくりしたものに料理を盛りたいなあ。
と思うようになった。
まあ、僕が料理作るわけじゃないけど(笑)

写真のは大きすぎて持って帰る自信がなかったので、
もうちょっと小さくて、模様も擦れている感じのを2枚買うことにした。
おばちゃんが随分安くしてくれたので、
なんだかんだ3回も通ってしまった。
最後に一人で行った時に、10歳くらいの、お孫さんらしき女の子が階段の途中まで降りて来て、
そこに座ったまま、にこにこしてじーっと僕らの様子を観察してた。
目が合うとはにかんで目をそらしたりするのがまたかわいらしい。
珍しいんだろうなあ、この店に通う東洋人なんて。

いろいろ安くしてくれてありがとうおばちゃん。
今度来る時があったら、高い方の大きな器買うからね。
ずっと元気で営業していてね。


「電車 来ない」

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今朝ローテンブルクからローカル支線で、シュタイナハで乗り換えて、ヴュルツブルクヘ。
そこでまた一泊。翌日特急列車に乗って、パリに出発。
乗る列車も決まっている。席指定も完ぺき。

今日中にはとにかくビュルツブルクまでは行かないと。

ところが、である。
朝、駅で予定の電車が来ない。時刻表通りじゃない。
時間を過ぎてもぜんぜん来ない。
そう言えばさっきからずっと反対方向の列車もホームには入ってこないな。
ん、あれ?なんかおかしくない?
運転手さん寝坊?病欠?

とか思っていたら、
ホームに出て来たおじさんが、
「今日、電車来ないよ」
って、え!?やっぱり、例の奴?
本気だったのか?奴ら。

「ええ!?本当?僕らシュタイナハまで行きたいんだけど」
と言ったら、

「代行バスが出てるよ」
と、駅前のバス停のあたりを指さしてくれた。

おお、希望がつながった。

奴らとは、労働組合。
例の奴とはストライキである。
ドイツ語でなんて言うかは知らないが、
数日前からテレビで、駅の映像とともにやたら、ストライク と読める文字が
飛び交っているところまでは分かっていた。
ストライク?バッターアウト?

アウトなのは僕ら利用者だったっていうオチ?
外国人観光客にも容赦無用なのか。

ホントにバス来るのかなあ。

言われたバス停のあたりにはすでに手持無沙汰に数人の人が佇んでいる。
手始めに上品そうな初老のマダムに聞いてみる。

「どちらまで?」
「シュタイナハよ。
シュタイナハから先はどうにか不定期に動いているみたいよ」

ああ、マダム!僕らはあなたに従います!
まねっこざるです。

マダムはドイツの人だったみたいだけど、
他にも外国人らしき待ち人はちらほら。
そのうち軽くひとクラスぶんの小学生が。
課外学習かなあ。先生も大変だ。
皆1台のバスに乗れるんだろうか?
なんだか難民船みたいになって来たな。
ともあれ、
それぞれが同じ境遇なので、こういうときには
不思議な連帯感が生まれるもので。

行き先の違うバスが来るたび、皆で期待して、皆で落胆して。
やっと目的のバスらしきものが来て
シュタイナハ行きだよ。
と運転手さんに告げられた時の、あのなんともいえない一体感。
助かった。高いチケット無駄にしなくてすんだよ。

とはいえ、こんなことはしょっちゅうである。
時間通りになんて事が進んだことがない。
日本に居るとつい、忘れてしまうけどね。

 「そのほか徒然」

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電車の中で、千恵がトイレに行ったら外で待ってた若いお母さんから、
「トイレに入るから、子供持っててほしいの、持ち方はこの向きよ」
と預けられちゃった。子供を二人連れてたからねえ。
大きいほうの子供と一緒にトイレに。
若いお母さんは大変だ。
にしても気楽だなあ、
言葉も通じない通りすがりの外国人にほいって、なあ。

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なんだ?このキメラ。
お土産でどこかで売ってるの?


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うわ!欲しい!これBMWってホント?


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これもまたドイツっぽいデザイン。
時計のデザインとかいろいろイカスものがあった。
マヌファクトゥム 日本にもできないかなあ。
最近MUJIともコラボするって聞いたけど。


さて、ドイツはそろそろおなかいっぱい。
思い出すとまだまだ目の付けどころは有りそうだけど、
きりがないので、ひとまず予定通りパリに帰ろう。
明日の電車、時間通りに出るのかなあ。






















posted by 前川秀樹 at 00:19| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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