魅かれ焦がれる地。
なのに、
まったく仕事抜きの旅は今回が実は初めて。
ちなみに前回はこんな感じ。
今回は最初から最後まで川また川。
とにかく川がすばらしかった。
宿は日高にとった。、
南北に流れる一番大きな河は沙流川。
大きな河、小さな川、流れこむ無数の沢。
そのどれにももちろん名前は付いているけど、
支流の沢にはいまも漢字は当てられておらず、
地図も案内板もカタカナ表記だ。
沙流川沿いにもチロロ、ベンケヌーシ、シドニ、スクシュベツ、等々。
雨のたびに削られ形を変える龍のような流れのほとりで、
やや不思議な気分になる。
ヤマト民族とは根底から違う文化の根ざす場所。
川と人の関係もまた全然違う気がしてくる。
何というか川が飼いならされてないんだな。
人と対等というか。
ちなみにこれが今回の一番気持ちのよかった河を見下ろす場所。
沙流川の南支流であるチロロ川。ここは漢字もある。千呂露と書く。
チロロとはキロロアン(面白い、興味深い場所、)からの転嫁とされるが詳細は分からない。
かつてサケが面白いように獲れ、上流へ登れば鹿が愉快なほど狩ることができた。
との説もある。
ちなみに沙流川のサルはアイヌ語では、葦の生い茂るところ。という意味だ。
うん、見下ろしていると、心なしか、気持がすかっとしてくる。
4日間すべて雨でどこも増水して、泥の色にうねる川。
ここには2度行ったけど、不思議とここに立つときに太陽が顔を出す。
水もここだけ青い。
こんなにきれいなのに却ってそのことがちょっと怖くなる。
川に対して、決して不敬を働くべからず。
そんな気分。
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