2006年に制作した作品、「グイィ」
DEE’S第1回像刻展に出品したもの。
その時には、神奈川県葉山にお嫁に行った。
海を見下ろす高台の瀟洒な別荘で、いいところに収めてくださって、
ありがたいなあと思っていたんだけど、
数年後、作品集「VOMER」の撮影のためにお借りする形で、
本体の亀裂や退色のメンテナンスもかねて、茨城に里帰り。
その後、先方様の事情もあって2年あまりもルビジノでお預かりしたままだった。
それがこのたび、軽井沢の新築にお引っ越しとなった。
海から里へ、そして山へ。
やあ、なんていいロケーション。
これまた、幸せな居所に巡り合わせてくださって。
作者としては実にうれしい限り。
大事にされてるんだなあ。
ほんとにありがとうございます。
犬も幸せそう。
7月末の軽井沢。さわやかな高原の風、を期待してたんだけど、
雨の後で少々蒸し暑かった。
軽井沢。
あの80年代の原宿化著しい通りも今は昔。
剥げ落ちた外壁や葛のはびこる軽量鉄骨の建物が
痛々しくて過ぎた時代をしのばせる。
あの時代って一体なんだったんだろう。
一方で、古い別荘地としての、品格ある軽井沢は今も変わらず健在で、
うっそうとした木立の中のたたずまいにはどれも重厚な見どころがある。
こういう場所を選んだオーナーのYさんの御決断や優れた美的嗅覚に
いまさらながら、アートの受け皿の奥深さを大いに学ぶ思いだった。
DEE’Sだけでもすでに展覧会4回。
沢山の人のもとにお嫁に行ったけど、
つくった本人は普段はつい忘れがちなことだけど、
今頃それぞれどこでどうしているだろうか、
とその日はふと思ってみた1日だった。
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