2012年07月18日

進んでいること。ズフラ2

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猛暑日でペースが落ちる。とはいえ進んでいるものもある。
先日、蔵前のおなじみ ミスターユニバースの関さんのスタジオで、編集、出版の信陽堂 丹治君たちを交えて。
第1回編集会議。
 
「ZUFRE 2」 の。

物語集ズフラに続いて、物語集第2段、ズフラ2。
原稿がようやくすべて大枠で仕上がりました。
長短合わせて今回は6話が収録される予定です。
というわけで、ようやく編集会議なのです。
メンバーはいつものチーム。
信陽堂の丹治君、美佳さん。とデザイナー関君。
さて、今回はどう料理する?
本の形は?印刷所は? タイトルの色は? チラシは?先行予約の特典は?などなど。

モノツクリが集まって、こういう話になると
お決まりのリズムというかパターンがある。
すなわち
話がころがって、膨らんで、脱線する。
持ち小ネタを織り交ぜながら。

「前回よりもちょっとページ割が難しいね。」
「同じ台割りで行くと後半ページに空きができるかも。」
「どうしようか。」
「前川秀樹倶楽部でもつくりますか。」(そらきた!)
「ああ、投稿ページとか?」(突っ込みナシ。のかってきたよ!)
「この話が好きですハート(トランプ)(東京都在住OL 匿名希望) って。」(やらせだろ。)
「それから星占いな。」(今度は斜めにのっかり気味。)
「ムッシュー・タンディーの?」
「カニ座のあなたの12月ラッキーアイテムは少部数個人出版の本です!」(12月限定じゃ困る)
「いや、それより、物語占い。」(不安定な足場からさらに斜め上方へ、チャレンジャブルな発展)
「なにそれ。」
「トモカズキの話を選んだあなたは、強がっているようでも本当は寂しがり屋。」(発展が結実)

延々、切りがなくなるから、エキサイティングというよりデンジャラスだ。
そろそろ本線に戻そうよ。

でも無駄に思えても、こういう小枝から何かアイデアが生まれてくるかもしれない。
ようはお笑いでも真面目なアイデアでも、こういうものだ、と
なんでも最初から決めつけないことが大事。

物語は一応書き上がったけどまだまだ僕のやることは沢山。
物語のテーマに沿った、像刻作品の制作、撮影(これは今回も関君)
挿絵の制作。
12月の完成目指してまだまだ大変。

そういえば、と話が去年に戻る。
ズフラで、前回ピンホールカメラで撮影した作品は5体。
その最後の5体目を、朝の霞ケ浦湖畔で撮った。
風の凪いだ鏡のような湖面。暖かな日差しに眠気を催す。
小さな石積みの突堤の先まで作品を運んで撮影が終わった後、
丹治君夫妻と僕と一緒に関君のピンホールカメラで記念撮影なんかをした。
お昼ご飯を食べて、東京に車で帰るみんなを送り出して、
ほっと一息。うららかな春の昼すぎのこと。
午後2時46分。
あの誰も予想だにしていなかったことが起きた。
それが3月11日。のこと。
撮影が数時間後だったなら、
僕らはきっとみんなで水の底。

その後はもうめちゃくちゃ。
5月に完成させなくてはならないのに
紙は無い、インクも無い。印刷所も止まってる。
茨城、東京間の交通網も寸断されて、打ち合わせもままならない。
そんな中でよくもまあ。
よく出来上がったものだね。
と、しばし遠い昔のように皆で思い出す。
たったこれだけの、数百部刷るだけの小さな出版だけど、
あれ以上大変な状況はもう2度と無いでしょう。
前回に比べて進行に余裕があるから、というわけではないけど、
なんとなく今回のは前よりももっといいのができそうな気がする。
ぜひ手にとって一つ一つ受け取ってもらいたい、いい本。

像刻の制作もさることながら、こっちもたんたんといい仕事ができるといいなあ。



posted by 前川秀樹 at 20:08| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする