僕はもう2年以上この先生に教えていただいている。
逆三角形の体で長身。
泳ぐ姿はサカマタのようだ。
僕ら生徒はそれに比べるとラッコか水にうかぶヌートリア。
5月はバック(背泳ぎ)が中心だった。
僕に限らず、多くの人がバックをあまり好きではないようだ。
劣等性の僕にとってはしかし、クロールもヒラもバタフライも
苦手度はどっこいどっこいなのだけれど。
もぐりdeめいじん
右折禁止
先日は、両手を同時に回して、バックを泳ぐというお題が先生より出された。
両手をぐいっと伸ばすと、その間、一時的に顔は水面より下がる。
で、体の両脇の水をかくと、水流に押されるように顔が出る。
だから、呼吸は水面下にあるときに鼻から息をすこしづつ吐き出して、
出たときに、今度は口から吸い込めばいい。
理屈では。
先生「水の中で全部吐き終わったら息を止めればいいでしょ?皆さん、出来たでしょ?じゃあもう一回ね。」
生徒たち「はい。」「はい、なるほど。」
みなそれなりに納得した様子。
みんなほんとに〜〜?
一抹不安を抱えた僕の番。
「ハイ次どうぞ〜!」
あれ?おかしい?
かいてもかいても、顔なんて出やしないぞ。
ず〜っと水面を下から見てる。
泳ぎの形や息接ぎの理屈以前やないのか?僕。
く、苦しい。そろそろ酸素を、、、。
とうとう、最後まで息が出来ずに着いてしまった。
水は容赦なく二つの穴から浸入してくるし。
ああ、頭の後ろの裏側がき〜んと痛い。
ぜえぜえーーーー。
先生大笑い。
「そ〜りゃ、前川君苦しいわ!息すえないよねえ、それじゃねえ。」
手までたたいてる。
そうですよ。先生、世の中のりくつと実際は違います。
僕がその生き証人です!
もう水は飲みたくないなあ。
でも上手に泳げなくても、皆さんの笑いが何よりの浮力です。
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