先日、お伊勢さん参り。ここ1年で3度目となる。
決して近くはないのに、我ながらここだけはマメだなあと思う。
伊雑宮(いぞうのみや)
内宮と外宮の間、猿田彦神社の前を通って、
島路街道で山を越えると海に近い田んぼの真ん中にひっそりとある、神宮の別宮。
昼間の内宮のお祭りの縁日みたいな人の波に比べて、こちらは驚くほどひっそりとしている。
僕はここは二度目。
面白い形の楠やタブの木の大木が沢山あって、小ぶりながらも森がいい。
今回は行かなかったけど、もうひとつの別宮滝原の宮は、ちょっと離れた山の中。
こちらはやさしい伊雑宮に比べて、
野性的というか厳格な森と険しい沢に守られている。
ここはなんだか古いなあ。神宮よりずっと古いらしい
こっちの方が好きかな。
外宮、内宮は定番の早朝参拝。
この日はあいにくの雨。ホテルを5時に出て、まず外宮へ。
夜明け前真っ暗な宮内、うっそうとした参道に灯篭の明かりだけが、
ポツンポツンとある。音は踏みしめる玉砂利の音と傘に当たる雨だれの落下音だけ。
これは、なかなか神秘的だ。
それでも、ぽつぽつ参拝の人はいる。近づくまで、砂利の音しか聞こえないから、
これまた影法師とすれ違うようで、ちょっと怖い。
内宮に向かうころにはちょっと明るくなって来た。
社務所の明かりがありがたい。
じっくり歩いたつもりだったけど朝8時過ぎには参拝終了。早くも目標達成。
さて、どうしようかね。
チャイを歩かせたいので、
今度は内宮の駐車場の脇から入る、伊勢路を走って、剣峠を越えて、五か所湾に抜けようかね。
この道は今年の初めに、芸術新潮の取材で、
司庁のKさんに案内していただいた、印象深い道。
まあこれが険しくて狭くて、難所続きなのだ。ガードレール無し。
急なつづれ折れではスリップするする。
別の意味で怖い。
ところが、剣峠を境に、様子はガラッと変わる。
道幅は広くなり、ガードレールもちゃんとある。何より路に覆いかぶさる木々が払われていて
明るい。
峠より向こうに降りるのは初めてだったので、その切り替わりに驚いた。
昔はこの峠までが伊勢の国、峠を越えると志摩の国。
今も、峠を境に伊勢市と南伊勢町で行政区分は違うんだな。
というよりも、剣峠まで、道の両側がほぼ、広大な神宮の山なので、
この風景の違いは人と森の関わり方の差なんだろうな。
南伊勢町に入ってからから海に抜ける途中、ミカン山の周りを伐採してあった。
あ、楠が切ってある。
ミカン畑のおっちゃんに許可をいただいて、
木をもらう。
うーん、楠のいい香り。
あんまりいい時期に切ったとは言えないけど、
せっかくの伊勢の木だしなあ。何を彫ろうかなあ。
今回は、渋滞によく出くわした。
ほとんどの原因は事故渋滞。
すべてバイク事故で、3件。
なんだろうね。満月と関係あるかね。
それに人によく話しかけられた。
犬を見てバイク屋のおっちゃんが。おっちゃんちの子犬はちゃこという名前だった。
荷物を入れたアフリカの籠を指さして夫婦が。同じ籠をハワイで買ったそう。
最後には帰りの高速のパーキングで、4歳の女の子メイちゃんに。
なにかなあ、伊勢に行くといつも必ず、いつもとちよっと違う“何か”
に出会うから面白い。それもちょっと違う、程度のハプニングなのだ。
前のはこんな感じいろいろと課題をもらうなあ。
まあ、そのうち解けるんでしょ。
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