え!? 昨夜徹夜?
オーナーの正木さんと参加者の猿山さん。
僕が名古屋に着いたのは、初日のオープン1時間前の午前11時。
ギャラリー展示のほうは、ずっと準備をしてくれて、
とうとう前日の展示作業は日にちをまたいだらしい。
ポスター、案内状、会場のキャプション類制作、オリジナルのBGMまで今回に合わせて一手に引き受けてくれたのは、参加者でもある猿山さん。正木さんにスタッフの皆さん。御苦労さまでした。
本当に頭が下がります。
お疲れ様でした。感謝です。
聞けば井藤さんも辻さんも、ご自身のプライベートなハプニングや体調の不具合などをかかえての展示作業だったらしい。
みんな満身創痍だ。
しかし、
名古屋、フィールアートゼロでのオマージュ展。
御蔭さまでとても上質ないい展示に仕上がった。
それぞれの少年性?がうまく引き出され、相まって、
バラバラなジャンルにもかかわらず、テイストのまとまりもある。
そうそう、展示即売会や陳列展示ではない、
小規模とはいえ展覧会の企画展示はこうでなくちゃ。
僕は胸をなでおろした。
初日、翌日、土日だったせいもあって、
たくさんの方々にも来て戴けて、
好調な滑り出しを迎えることができた。
僕は、大変失礼ながら、ほかの作家のオープニングパーティーというものにほとんど顔を出さない。
自分の個展でもあまりやらない。
目の前の作品の話とはほど遠い、
たくさんのあいさつをしなければならないので、苦手なのだ。
覚えにない相手と近況報告をしあわなければならないので苦手なのだ。
いつもコップ片手に誰かと談笑していないと、
その場でひとりで浮いてしまいそうで、
一生懸命背伸びをして場に参加しようとしている自分を
ちょっと持て余してしまうのだ。
気を使ってなされた展示や魂のこもった作品をバックに押しやって
酒を食らうというのもなんだか少し不遜な気がする。
わざわざ遠方より来てくださったお客さんを楽しくもてなすことができればいい。自分も楽しめばいい。頭では分かっていても、
なぜかなかなか気持ちが前向きになれないのだ。
けれど、今回セッティングしてくれたオープニングは楽しかった。
心のこもった、洒落た料理もおいしかった。
珍しく、来てくれたお客さんとリラックスして話す自分がいた。
こんな場もある。
ギャラリーやそのスタッフの暖かなセッティングや
出会いには素直にただ感謝だ。
オープン初日とはがらりと違う空気で
これから28日まで展示期間は続く。
作品と、来てくれる、観てくれる人との物言わぬ対話が
連日繰り返される。
どんな出会いの報告が聞けるのか僕は本当に楽しみにしている。