2008年07月28日

鹿島立ち

P7270051.JPG

 鹿島立ち、という言葉がある。
鹿島神宮、香取神宮、そして息栖神社。
この3か所を詣でることで、
出立や出陣の折りに古より行われてきた作法らしい。

昨日は特に僕自身、何か出立の急用があったわけじゃないけど、
前々から、申し合わせていた友人数人で、
それぞれの思いで、
3か所を回った。
鹿島灘と犬吠埼にそそぐ利根川と常陸利根川。
その水域を3社が鎮護している。
香取は下総の国の一宮、
鹿島は常陸の国の一宮。
そうした゛要”が集中しているエリアなのだ。

この3社の特徴は、それぞれの1の鳥居がすべて、水辺に向かって立っているところだ。

特に鹿島のそれは、神宮よりほぼ真東に細い道が伸び、
明石の海岸に、空と水平線だけをバックにどん、とそっけなく立っている。
おそらくその昔の勅使は船でこの浜に着き、この鳥居から上陸していた。
それにならって
昨日ははじめてその1の鳥居から神宮にアプローチを試みた。
炎天下、何キロも歩くのは大変なので、無論現代の僕らは車で。

途中、神宮のすぐそばのまばらな木立のなかに鹿島サッカースタジアムがある。

折しもその夜、スタジアムでは、
現在1位のアントラーズと2位の浦和レッズとの天王山の一戦。
周辺には、たくさんの応援旗が掲げられ、赤いユニフォーム姿の
両サポーターが闊歩している。(なぜか両方とも“赤”なんだな)

さすがに猛々しい戦いの神様だねえ。
こういう気を集めて、高まっていくんだねえ。
奉納相撲みたいなもんだ。
言われてみれば、昨日の境内周辺はいつもより気の圧が高かったような、、、
気がする。

その熱気を冷ますかのように、うっそうとした境内の深い森の
なんと涼しいこと。
拝殿で手を合わせて、奥の院に続く原生林の巨木に覆われた参道に足を踏み入れる。
掃き清められ、踏み固められた細かい砂の地面が足音を吸収する。
そして
すっと汗がひく。
絶対に周りよりも2、3度は気温が低い。

3か所を無事回り終え、
最初の待ち合わせ場所、香取神宮で友人たちとは別れた。

家路についたのは、夕刻6時半。
ほどなく、空模様があやしくなり、
どっざーーーーー!
雲の上のの桶がひっくり返ったかのよう。
加えての豪風!
何より、雷鳴轟き、紫のフラッシュライトが何度も激しく燃える空。
きれいだなあ。
その夜のショーは長く続いた。
雨がやんだ後も、雷は名残惜しそうに鳴きつづけた。

いやあ、実はその日一日中、いつ来るかいつ来るか。
と僕はわくわくして心待ちにしていた。
根っからの雷好き。これを待ってました!

言わずと知れた鹿島の神様は猛𤭖槌命(タケミカズチ)。
つまり猛きイカズチ。
やっぱり締めくくりはこうでなくっちゃ。
ありがたい洗礼。ととらえることにしよう。

まあ、そう思うと僕は幸せなんです。

鹿島立ち。
霞ケ浦市にあるルビジノから、車だと1時間足らずで到着できる距離です。
各所で湧く水もおいしいし、(鹿島のは汲んで持って帰れます)
ルビジノにいらっしゃる方、たまには合わせて常陸のローカルパワースポットに足をのばしてみることをお勧めします。


立つ、絶つ、発つ。
何かを決断したいとき、思いを断ち切るとき。
旅の出発の安全、必勝祈願。
それを決めるのは本人なのでしょうが、
そうしたことを助けてくれる神様なのです。





posted by 前川秀樹 at 19:34| Comment(2) | LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「何かを決断したいとき、思いを断ち切るとき」←まさしく今の私に丁度当てはまる事があります。次回ルビジノ初参加の時に鹿島神宮、香取神宮、そして息栖神社も回ってみようかな、と思います!!!ありがとうございます!!電車とバスでルビジノに行こうかと思っていましたが、レンタカーした方がいいですよね?
Posted by 佐々木聖 at 2008年07月29日 00:39
佐々木聖さん>
はい、レンタカーがお勧めです。
が、日が長いとはいえ、3か所全部ゆっくり回ると1日必要だと思われます。
たとえば香取から土浦までどこも経由することなく走ると約1時間半。土浦駅を基準にして、駅からルビジノまで30分、ルビジノから鹿島まで1時間弱。いずれも迷わなかったとして。
の目安の所要時間です。
ご参考まで。
Posted by maekawa at 2008年07月29日 08:34
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