2017年05月19日

直前


フェイスブックとインスタグラムを遅まきながら始めました。
lolocaloharmatan です。



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「忍び音降る」

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「月の居ぬ間に」のイメージスケッチなんかもたくさん。
今回は各地で採集してきた土の絵の具で描いてみましたよ。


モティーフとして今回は自分と土地とのつながり、民話とか
日本の風土を強めに意識したものが多いです。




 今日は梱包作業中です。
飽きたら庭の草むしり。
また梱包 また草をむしる。

日が長くなったとはいえ1日なんてあっという間だ。
夕方になると満開の椎の花の強い香りが二階の窓から流れ込んでくる。

テッペンカケタカ!
といえばホトトギスの鳴き声
蝉よりも一足早く、夏は来ぬという気にさせてくれる。
その昔、ちょうど今時分の夜半、
ホトトギスのこっそりと漏らす忍ぶ声を誰よりも早く耳にすることが粋で
初音に耳をそばだてつつ、夜通し語らい飲み交わすような典雅な習わしが一部にあったとか。

よござんすな。

とはいえ僕の記憶では、
はるか上空から降る礫のように夏を告げる
けたたましいテッペンカケタカ!の”忍び音”など
ただの一度も耳にしたことはない。

果たして忍ぶかあ?あの鳥が?
という似合わなさが、昔日の粋人たちの想像膨らむ創作で、、
ギャップ萌え的面白みなのかもしれんなあ。

今年も間も無く渡ってくるだろう。

さて明日も梱包とか搬入工具のチェック。
搬入までは天気は上々のようだけど
来週の展覧会本番はいかがかなあ。

「月の居ぬ間に」

あと三日、火曜日が初日ですよ。






posted by 前川秀樹 at 18:54| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

この後に及んで その2


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そんなことやってる場合か!の
素材採集&逃避行動の第2弾 
これはまた別の先日。

場所は福島県某所。
前回よりはちょっと遠征なので
お供を誘う。
すぐ言って乗ってこられるのは
いつもの滝下達と、その弟あつしの二人。
二人とも近所に住んでいるからね。


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前々からグーグルアースの上空からの画像で、
なんだろうこの地面の色。
と、気になっていた場所があった。
むき出しの土がやけに白い?

その1石灰系、その2堆積層のシルトや白亜、その3花崗岩系の長石成分。
思いつくのはそのくらい。
国土地理院の地質図によるとそのあたり一帯広く、
白亜紀系花崗岩とある。
誕生が古いから花崗岩の風化が進んで、いわゆるマサ土の色なのかも。

その3と予想。

それは、だいたい当たり。
マサ土がさらに雨風にさらされ、
石英とか白雲母とか石英といった透明から白の粒子が地肌に露出した色だった。

濡れ色は白っぽいベージュ。乾けば多分クリーム色くらい。
粒も大きい。絵の具になるかなあ、、、
まあ水でうまく上澄みをコシ取ればなんとかなるだろう。
ちょっとだけ採集していく。

移動して、次は今しかない極上の新緑なので
沢を歩くしかないだろう。

初めて来る場所だけど、この沢、
水晶があるらしいよ。

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秋楡の大木の横顔のそばを通り、
翠嵐のただなかを歩く事40分。
あーこれだけでなんか体がスーッと透明になっていく気がする。
今、モヤモヤ解消中。逃避行動が効果をもたらし中。
来てよかったなあ。

この先で収穫が待っていればさらに、、、。


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この辺りがポイントらしいんだけど。
どう?あるかね?

崖から崩れて下に溜まっている土砂を熊手でかいてみる。

ああ、細かいのが砂利に混じってあるねえ確かに!
結晶小っさ!。
でも透明度は高そうだし、
これはこれできれいかも。

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2時間近く頑張ってこんなふう。
水晶の赤ちゃんだなこれは。
とはいえ塊の群結晶なんかもあって楽しくて夢中になった。

みればお供の二人も結構いいのを沢で洗って広げている。

表面の酸化鉄は丁寧に洗えば取れそうだし。
これはちょっと今回素材に使ってみよう。


温泉に入って帰ろうかね。
ここまでくれば安くていい日帰り温泉があるよ。
ここから片道また3時間だ。
収穫もあったし、
帰るまでが遠征です。
安全運転で帰ろう。











posted by 前川秀樹 at 17:49| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この後に及んで その1




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先日のこと。
作品の最終レタッチをしていて幾つか、気づきがあって、
例えば
もうあとほんのわずかスパイスが足りないんだよなあ。
なんかピリッと一箇所異素材を使えばいいのかもとか、
作品にもう少し確かな ”風土とのつながり”が欲しいんだけど、
自分で採集した土を使いたいなあ。
とかそういうちょっとした
ほぼ完成を見ている作品に対して
今更蛇足かもしれないけど、

搬入直前に及んで素材の採集に出かけることにした。

そんなことやってる場合か!
と突っ込まれそうだが、思い立ったら仕方がない。

というのがたて前で、
その実、
緊張感とか閉塞感とか不安感とかそういうモヤモヤ
からのていのいい逃亡である。


茨城県某所

護岸工事のされていない川の底を歩いていると、
流れに削られた土の壁の露出に気がつく。

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あの上の方に出てるなあ。

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ちょっと青っぽい。きれいないい色だ。
もっともあれはいわゆる”濡れ色”なので
乾くと白っぽくなってしまうだろうけど、
一応確認。

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青っぽいのは鉄分を含んだ土が酸素の少ない土中で作られた色。
鉄が何でも赤っぽくなるわけではない。
赤色が酸化作用で青色が還元作用。と
むかーし授業で習ったような。。。

黄色っぽいのと、黒っぽいのも合わせてちょっとずつ採集。
使えるといいんだがなあ。

川底の石にはまた色々面白い感じのがあって、

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これは珪化木。石炭とはまた違う木の化石。
木の成分がケイ素(シリカ)と入れ替わってできる。
だから木の導管や年輪がそっくり残っているのに硬い。
端っこの方のヒビに赤瑪瑙の脈が走っているオマケ付き。
瑪瑙もまた二酸化ケイ素なので硬い
これは素材にはならないけど洗うときれいになりそうなので
持ち帰り。


あ、雨?

と思っていたら間もなく土砂降りに。
残念、今日はここまで。


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で翌日まずは天日干しから開始。

まあなんとか土絵の具として使えそう。
乾くと予想通り青っぽさがほとんどなくなってしまったけど。

実際、
今回の一部の作品に反映されていますよ。









posted by 前川秀樹 at 17:05| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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