
シルバーウィークの最後、24日(土) 25日(日)、恒例秋の木偶の棒ワークショップ、
終了しました。
なんと今回で第19回。ベテランさん 中堅どころ 駆け出し中 新人さん。
経験者の層が厚いモアレのようになってきたせいか、それぞれの進めかたも仕上がりも、
バラエティに富んだものになっています。



























今回は初日が雨。二日目は曇り時々晴れ。
多分湿度は100%。さわやかな秋空のもと.....
のキャッチフレーズは一体どこへいったんだ。
毎回参加してくださっている常連さん達、特に男性陣が都合により、大量に不参加。
女性の比率が極端に多い珍しい回になりました。全体としてもやや少なめの人数です。
その分、新しく初めて参加します。という方の割合が多く、
湿り気の不快指数にも負けず、どこかフレッシュで必死な空気で満たされたように思います。
小学生から年配の方まで、皆、新人さんです。
世代交代を感じました。
まあそれはある意味いいことなのかな、とも思います。
毎度のことながら、名作珍作も飛び出しました。
回を重ねると、作品の傾向がある程度のパターン化して行くのはやむを得ないことなのですが、
それににしても、まだこの手があったか!
ベテランのあの人がまだ新たにこんな作品を作れるなんて!
と未だに驚かされることしきりです。
このワークショップは別に上手くなることを主眼にしているわけでもないですし、
プロの作り手を目指すものでもありません。
作り方や表現方法を懇切丁寧に教えるわけでもありません。
そもそも作品の作り方なんて教えようとして教えられるものでもないでしょう。
ここで、“上達”や“一人前”の形あるお墨付きが得られるわけではないのです。
けれども、続けているとそこには多分それぞれに“気づき”は確実にあるようで、
僕から見ていると、あ、この人何かが分かったんだな。
と思える瞬間があって、その時の作品というのは
やっぱりどこかしら訴えかけてくるものをはらんで
そこにすとんと自然に立っているんです。
朝にはただの切り落とされた木の枝だったものが、
夕方には木偶という“お化け”に見事に化け、
そこに何かを言いたげに存在しているのです。
それは確実に人の“術”ですし、
その術の実在を僕は美しい風景と思えるんです。
見事に化けるのは枝ではなく人のほうなのかもしれません。
人に訴える力のある作品というのは多分そういう時に
生まれるべくして産み落とされるんだな、
とも。
それはやはり、感動と名付けてもいい感情です。
というわけで僕は今回もきっちり感動させていただきましたよ。
土器さんの毎度の美味しいランチも、お昼になると当たり前のいただいて
舌鼓を打っちゃってますが、
やっぱり美味しく思えるっていうことだけでも、
決して当たり前のことではないんだな、とも思います。
それからもうひとつ。
準備は毎回前日に搬入と設営をうち二人と土器さんの3人でするのですが、
後片付けは、いつの間にか、皆さんが自主的に手伝って下さるようになって、
最近ではまるでF1のピットインのように、
ざざざっと手際よくギャラリーが綺麗な元の状態に戻っていくさまは見事です。
そしてこれはこれで、すごいことだな。と感心します。
あらためて皆様に感謝します。
始末が美しい、というのは本当に大切なことですよ。
次回DEE'S木偶の棒、第20回は春です。
皆さんまた春にお会いしましょう。
ありがとうございました。