2016年08月22日

通過中

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台風9号が丁度、今まさに真上を通過しているらしい。

台風の目の向こうに青空が見えて、風が向こうとこっちで逆に吹いている!
みたいなのを期待していたけど、
家の窓から見上げている限り
なんかそういう空の異変はぜんぜんなかったな。


にしても猛烈な雨風だ。
時折風の塊がずどんと2階の壁にぶつかって窓がきしむ。
地震かと思ってその度身構えてしまう。
防災無線は、市内に停電が発生している様子を伝えてくる。
川の様子は見に行かないように、とも言っている。
見に行っちゃう人が実際居るんだろうな。 
足を運んでもつい見に行きたくなるのが異変。
様変わりした一時の風景。
人ってどうして危ないことをしたがるのか。
いや、好奇心のせいで危険を具体的に知らないことを忘れてしまうんだな。
うん、禁止されればされるほど見に行ってみたくなってきたなあ。

・・・・・まあ行かないけど。

低反発素材製の彫刻家だから。

でもこの閉じ込められている感はもやっといやなものだ。
とっとと行っちゃってくれよ9号。



posted by 前川秀樹 at 17:04| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月10日

旧交、なのか?そうでないのか?

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posted by 前川秀樹 at 22:45| 粗忽の庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

瑠璃色と旧交

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 今から、10年以上前だったか、
大学で同期だったヨシカワ君(僕は下の名前でタミちゃんと呼ぶが)
は、カミキリ採集を始めた。
あこがれのカミキリムシは鮮やかなセルリアンブルーに大きな黒の水玉、ルリボシカミキリだった。
当時、彼の携帯電話のアドレスもruriboshiだった。

時が経って、3年ほど前、僕の個展に来てくれた時に聞いてみた。

「その後ルリボシは見つかったの?」

「いや、実は一度も見てないんだ、結局学生の頃、白馬で君と見たやつが唯一で最後だね」

なんと!だとしたらそれはゆうに30年も前の記憶の残像ということになる。
僕と彼は学生の頃、白馬の山荘で夏中バイトをした。
その時に確か薪置き場で僕がそれを見つけたのだった。
個展会場で会話をした時点では、
すでにカミキリ熱はすっかり冷めていたタミちゃんであったけれども、
ルリボシだけはよほど心残りだったと見えて、
僕が、
「いや、行くとこ行けば今も居るって、夏に捕まえに行く?」
と言ったら、二つ返事で「行く」となった。

けれども彼は今やかなり成功した部類の画家であり、とにかく多忙なのだ。
僕とも夏の予定が合わず、なかなかその約束は実現しなかった。
お互いアラフィフとなった今、昔のように気楽に遊べるはずもない。
まあ、そんなものか、と僕は半ば諦めかけていたのだけれども、

それが先日、ひょんなことから叶ったのだった。

すっかりおっさん同士になってしまった二人の日帰り冒険である。
とは言え彼にしてみればやっと取った休み。
ガイド役の僕としてはなんとか口先だけでなく、
結果を残したいとプレッシャーがかかる。
色々と考慮した結果、行き先は栃木方面に決めた。

いるかなあ、いるはずなんだけどなあ。
特別地区や特別保護地区の多い栃木の山間部。
それを避けながらの有力ポイント設定はそれなりに手間がかかる。
もっとも時期的にも全く問題ないし、盤石のコースラインナップのはず。

しかし、

居ない。
早朝から廻った最初のいくつかのポイントでは気配すらない。
山で伐採された広葉樹が積み上げられた場所を土場と呼ぶが、
そういうところにカミキリムシは産卵にやって来る。
産卵にやって来るカミキリムシの活動が最も盛んになるのは夕方だが、
午前中はじっとその上に止まったままの姿が見られる、
はず。
なのに、
ターゲットのルリボシカミキリどころか、
他にも見られるはずの幾種類ものカミキリムシの姿も全く無い。
なんというかあっちもこっちも、からっからに乾燥している印象なのである。

雨、降ってないんだなあ。
ダムを覗き見れば見事に底の泥は深くひびわれたあり様。
首都圏が取水制限もされるわけだ。

昆虫の気配の無さはこの乾燥と無関係ではあるまい。
おまけに、どの林道もどの沢もなぜか大規模に補修作業がなされている。
ああ、そうか、そうだった。大規模豪雨。
昨年9月、あの常総市の鬼怒川堤防を決壊させた豪雨が集中したのは、
上流のこのあたりなのだった。
道理で荒れ方がひどい。

生き物の生息環境に少なからず影響があったとしても不思議ではないのだ。
結局、午前中廻った何処にもその姿は見つけられなかった。

「どうも、今日は見つけられる気がしないよ」
「うん、そんな感じがして来たよ。また来年チャレンジかね・・」

「まあこれが現実ってやつかね」
「そうだね、上手くいかない方が当たり前なんだよね」

すっかりダウナーな二人の中年。
半ばあきらめムードで沢沿いの蕎麦屋でもりそばをたぐる。

あと一か所が大本命ポイントで、もしそこで見つけられなかったらもう今年は無理ってことで
反省会ね。
ああ、大見え切ったのにどうにもばつが悪いなあ、すまんタミちゃん。
と心でつぶやきつつ、ラストポイントへ。

でも、無理だなあ、と落ち込んだところにピンポイントヒットするのが、
ドラマのお約束。
その落差があってこその感動。
現実も捨てたものじゃない。

居ました!
あっちにもこっちにも。


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やー、居たね。実に30年ぶりの再会だ。

セルリアンブルーよりはやや淡く、ブルーグレーよりはずっと鮮やかな瑠璃色。
空の色、水の色。
青ははかなくて遠い。そしてせつない。
緑色の昆虫はいるが、青い色の昆虫はなぜか非常に珍しい。
やっぱりこのカミキリムシは特別な昆虫に思えるよ。


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採れた?  うん、動かないから楽勝。

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「やっぱりね、失敗の後の成功体験って必要だよね」

とタミちゃん。
よかった。ミッションコンプリート。僕の肩の荷が下りた。


さて、あとは温泉につかって明るいうちに帰ろうよ。


 ああ、昔、良くこうやって一緒に遊んだっけね。
風呂の無いアパートも一番近かったしね。
思いだす。
車中色々な“今”の話をした。
ゆっくりのこんな時間は本当に珍しくて懐かしい。
でも互いに昔通りのことなんて一つもない。
彼だって、今やすっかりお父さんだ。
学生じゃなくなって、もう四半世紀の時が過ぎてるんだもの。
それでいいと思う。その方が楽しい。

 久しぶりに会っても過去の話にばかり花を咲かせる旧友に僕は冷めてしまう。
昔話にばかりどうやって笑っていいのか、なかなか思いだせないのだ。
だから同窓会というものが僕は元来苦手だ。
過ぎ去って、もうどこにも無いものを今さら温め直して何になるというのだろうか。

“今”と“これから”の話ができる相手とだけ温める価値のあるのが
本当の“旧交”というものだと僕は思う。
いたずらに古きを温めても、新しきを知る意欲が無いならば、片落ちだ。
賢者は和して同ぜず、愚者は集えども和成らず。
ともいう。
離れていても時間がたっても、
“今”というピントを瞬時に合わせられるのが
僕には理想的関係で、自分自身の望む、寄りかからない立ち方に思える。
賢者にははるか及ばなくとも、そうありたい。



ルリボシカミキリの遠い青を目に焼き付けつつ、
46℃の高温の湯に二人同時に身体を沈ませて、思わず声が漏れる

「あ”〜〜〜〜〜熱い!」

それでいい。











posted by 前川秀樹 at 22:40| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0.3回夏軟美(仮) 終了


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ルビジノでの、軟式美術部(仮運転) 第0.3回は、
美術部らしく クロッキーをやりました。

一番暑い8月、ルビジノには冷房器具は皆無、熱中症もこわい。
でも、季節に一回のペースは崩したくないし、
満開の蓮畑は是非見てほしい。

木陰でなら工夫すればなんとかなるかな、と考えて、
頭よりも手を動かそうとクロッキーにしました。

今回参加してくれたのは9人。初めて参加してくれた方が一人。
毎回誰かしら新しい人が居るのが嬉しいです。

僕を入れて10人が、交代でモデルをやりました。

クロッキーはスケッチと同様、素早く対象の特徴をとらえシンプルな線で、
紙に書き写すという一つの技法です。
動く対象、主に人や動物を描くときに用います。
動くものですから、フォルムよりもフォームを捕えることを目的とします。
デッサンやドローイングに比べて、立体感やボリューム、構図なんて後回し、
とにかく素早く。

木陰とはいえモデルさんも描く側も集中力はせいぜい10分。
慣れてくれば8分、5分、とさらに難易度をあげてもいいかな、と思っていたけれど、
実際は10分でもなかなか。

それでも皆さん、不慣れながら、
5枚目を越えたあたりから無駄が減って徐々にスピードが少し上がったような気がします。

目で見た対象を脳で認識し、手元に再構成する、という脳と身体のサイクルは
造形、絵画の基本なので、数をこなして、出来るようになればいろいろ表現の幅が
格段に広がるものでもあるんです。
習うより慣れろ、がクロッキー上達の基本です。

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幸い、風があって適度な涼が得られはしましたが、
とは言えさすがに不慣れは疲れますし、飽きるんです。
なので午後からはちょっとペースダウンして、

前回シュルレアリスム遊戯の中で行った、
「優美なる死骸」のドローイングバージョンを試しましたよ。
座って出来るしね。
参加者がばらばらに描いたものをもう一度繋げて一枚にします。

これが1枚目。

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はい、シュールです。となりの人のものと、上手く繋がりを持たせるコツをこれで学習してくださいね。


で、2枚目


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だんだんわかってきました。

本日最後がこれ。

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なんじゃこれ?(笑)程よく妙ちきりんな作品になりました。ちょっと線が増えすぎかな。
自分の読みや予想といったものを、他人の手と脳が上手くひっかきまわしてくれる。
全然別のイメージ同士の出会いで、まるで予想外の文脈が突然現れる。
これがまさに、「手術台の上のミシンとこうもり傘の出会い」です。

これもまたクロッキーと同様、単純な線の表現の方が面白いんです。


夏軟美、暑い中それでもどうにか出来て良かったです。
今回は実に部活動的でありました。

さて次は11月。 秋軟美ですよ。
また詳細、内容、折に触れて告知いたします。


その前に9月24日25日の木偶講座がありますね。今月末に募集開始です。

皆さんお疲れさまでした。

posted by 前川秀樹 at 14:39| ワークショップ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする