2016年06月22日

行くぜ東北!セルフキャンペーン その1

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 広島展の終わった翌日、車で一路東北へ。
山とか海とか、とにかく町から離れたくて。
今日は森の日。
秋田県から青森県まで広がる白神山地が世界遺産に登録されたのは1993年のこと。
人の手が入っていない現生の形で残るブナ林が有名だ。

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青森県の弘前からほど近く、車で手軽にアクセスできるここ白神の森は、
白神山地の北のはじっこに位置する。
丁度東北地方の梅雨入りと重なって、この日は雨。
雨の山はこれまで歩いたことないなあ。ちょっと気が進まないかも。
最初は、カッパ着てまで山歩く?
と思っていたけど、実際に歩き始めて見ると、
いやいや、前言撤回。
雨、いいじゃないか!
むしろ最高じゃないか!

誰も歩いてないし。望むところだ。


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ブナ、ミズナラ、カエデ、ホウ、オオカメノキ、ナナカマド。
これがこの島国の本来の懐の深い混成林の姿だという。
初めて歩く雨の森がこんなに静かで優しげなものだとは思いもしなかった。
新緑に染め抜かれた翠霧が、身体の内側まで染み入って来るようで、
細胞レベルで浄化されていく気がする。
僕はこういうところにくると、訳もなく叫びたくなったり
瑣末な問題とか、いろいろどうでも良くなって、
服を全部脱いでしまいたくなる。
それは多分、普段忘れている野性のような気がする。
まあ、実際にはやらないけど。
人の手がほとんど入っていないとはいえ、
今歩いているのはちゃんとした遊歩道だし、
今日はたまたま人気がないだけで、
本当にどうでもよくなったりしたら大問題である。
最近のクマ出没に勝るような話題の提供者にだけはなりたくない。


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途中、聴診器が置かれていて、説明通りそっと樹肌にあてがってみる。
遠くに絶え間なく流れる川があるみたいだ。風の音ではない、葉っぱの擦れる音でもない。
波の音でもない。
なるほど、これがこの時期のブナの旺盛な生命力の証というわけだ。
この一本の中に重力に逆らって小さな川が流れている。
すごいな。


途中、尾根道で一人で木道整備をされている方に出会った。


「今日は静かでいいですね」
「ああ、こういう日は熊も知っていて、ひょこっと樹の蔭から顔出したりすんだ」
「え!?やっぱり熊、生息域なんですね」
「ここのはおとなしいよ。向こうも用心してっから。
この峰で15頭ばっか確認されてるけど可愛いよ」


白髪のおじさんののーんびりした東北訛りが翠の霧になんだかやけになじむ。
つかのまの緊迫感がすっかり薄らぐ。
そんなだったらちょっと見てみたいなあ。
あの倒木の陰とか、あっちの大きなうろのあるミズナラの向こうとか、
通り過ぎてくれたら出来過ぎの絵になりそうだ。


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それからずっと霧に映る獣のシルエットを注意しながら探して歩いたけど、
残念ながら何も現れなかった。


ヒョーホホホホ。

レインフォレストのどこかでキョロロ(アカショウビン)の鳴き声が、降りそそぐ。
身体も冷えたし温泉、楽しみだ。










posted by 前川秀樹 at 21:23| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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