2015年09月25日

秋木偶募集開始!

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お待たせしました。
恒例、秋の木偶講座、Vol.17 参加者募集開始のお知らせです。

参加者募集開始は

9月28日(月) からです。

DEE’S HP evenntにお申込フォームが、28日にアップされますのでそちらからどうぞ。


日時:10月17日(土)18日(日)
 
場所:東京 青山 DEE’S HALL


初めての方へ:
木偶の棒を作る講座は、伐採された木の枝を小刀、鑿、彫刻刀で彫り刻み、
木偶をこしらえる。というものです。
初めての方でも大丈夫です。基本的に刃物初心者のための講座です。
興味をお餅の方、いやお持ちの方は是非、
この機会に思い切って参加してみてください。
土器さんの作るお昼ごはんも大変魅力ですよ。


念のためもう一度。詳細、参加募集こちらから⇒



ひんやりとした夜気に金木犀の香りが強くただよい始めました。
それが僕の場合秋木偶の合図。ああ、準備しなくては。
さて、今回はどんな木にしようかなあ。
課題はなにか考えた方がいいかなあ。
見本には今回どんなのこしらえようか。
皆さん、息災でお元気だろうか?

個展の制作の合間にそういう思いが少しずつ交じり始めて、
だんだんと木偶に傾いてゆくんです。

さて、ともあれまずは秋晴れを願いましょう。
10月17日18日、皆さん青山でお会いしましょう。
楽しみにしています。

*10月3日の時点で両日とも定員となりましたので、募集を終了いたしました。
お申込みありがとうございました。









posted by 前川秀樹 at 06:54| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月24日

せめてもの収穫

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 ひんやりと乾いた風に高い空、しかし超渋滞の秋の連休。
山では紅葉が始まっているという便りも聞いた。
うう、出かけたい、でも渋滞はいや。これはもう絶対にいや。
でもまあ近場でなら。

というわけで、いつものタキシタタツシを誘って、
近場の海の方へ出かけることに。誘い文句は、
「化石が出るかもよ」
そんなマニアックであどけない(笑)誘い文句で同道してくれる大人なんて
今のところ身近には他に心当たりがない。

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しかし、

なんか見つけた?
いや、まったく。

程なくして二人の間では
そんな短いやり取りがすっかりテンプレートになってしまった。
重いハンマーを振るえども叩けどもめぼしいものは、
まったくなんにも出ないんだ。
めぼしいものとは、なんというかこう、はっと嬉しくなるような何かだ。
大きな貝とかアンモナイトとか、ほら。そういういいもの。
程よいインスピレーションがわくような・・・。
あーもー、テンション上がらない。
こんなに見つからないものかなあ。

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んん!?こりゃなんだ?
何かの背骨?わからんなあ。何か、ではあるんだろうが・・・。
うれしいかっていうと、どうだろう。

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結局、二人とも自然と途中から漂着物を物色して歩くように。
タツシのほうは漂着物のなかから、
なかなかの逸品の収穫があったようで。
よかったことです。

僕の方は、最初の写真のいしころが収穫かな。
二つはメノウ。
真ん中のえんじ色のは丸くなったチャート岩。
さほど珍しくはないけど綺麗でちょっと嬉しい。

僕の方はまあこんなもの。
結局テンションは上がらなかったけど、
海風と最後の温泉にはかなり癒されたかな。

でも重いハンマーを振るいすぎたせいで、
翌日、肩と腕が痛いの重いの(笑)

差し引きすると・・・・。
いやいや、こういうのは天秤にかけるべきではないのだ。

さて、今日もテレビで渋滞の映像を見て、
「大変そうだなあ」
と呟いて、
アトリエで鑿を振るおうかな。
あー、肩が重いー。

posted by 前川秀樹 at 17:37| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月04日

9月ルビジノ

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秋の入口。毎日不安定な天気が続きますが、
蒸す夜には未だラストスパートをかける蝉が、
涼しい夜には負けじと虫の声。

毎夜の窓から、
二つの季節のせめぎ合いの実況生中継が聞こえてきますよ。

さて、9月ルビジノは変則です。
前川千恵、来月の個展準備制作が押し詰まっているため、
短縮で二日間だけのオープンとなります。
ご了承ください。


9月 6日(日)7日(月)     オープンです。


蓮田はさすがに花がそろそろ終わりを迎えていますが、
先月、その蓮の花を丸ごと湯につけて、香りを移し、
それを冷蔵庫で冷やしてお茶にしてみました。
ほんのりいい香りで、これがまた涼やか。
開きかけのつぼみとか、湯にリカーを足してみるとか、
多分もっといい方法があるのだろうと思います。
来年また挑戦してみようと思います。

では今月もルビジノでお待ちしています。
posted by 前川秀樹 at 12:56| ルビジノ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月01日

如何にも戦場ヶ原


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 その昔、下野国(栃木日光)にある二荒山(男体山)の神と、
上州(群馬)の赤木山の神が戦った。

二荒山の神はオロチに、赤木の神は大ムカデへと姿を変え、
二荒山のふもと、中禅寺湖で激突する。

事の起こりは、美しい中禅寺湖の水の奪い合いだった。
国境をまたいで進撃する赤城の大ムカデ軍を
二荒山のオロチ軍が迎え撃った。
しかし、ムカデのあまりの勢いに、二荒山の神は圧倒された末、
本拠地二荒山麓まで敗走することになった。

敗軍となった二荒山の神のもとへ、常陸鹿島(茨城)の神からお告げがある。
援軍、奥州にあり。乞うべし。

二荒山の神は今度は白い鹿に姿を変え、
奥州(東北)へと援軍を要請。
弓の名手猿丸太夫を召喚することに成功した。

これが決め手となった。
猿丸太夫の剛弓が見事、大ムカデの大将の眼を射ぬき、
ようやく撃退に成功しましたとさ。


というのが、
奥日光 戦場ヶ原の名前の由来だそうだ。

 下野国、ムカデ退治とくれば、藤原秀郷、またの名を俵藤太を置いて他にないだろう。
平将門の乱において、下総国、猿島郡にて、
平将門を打ち取るという武勲で名をはせた武将。
その報償として得たのが、下総国使、武蔵国鎮守府将軍というポジション。

下野に深い縁のある人だったんだな。
こちらは、実在の人物、とされている。

史実をもとに、神戦の伝説が出来上がったのか、
もともと原形となった神戦の伝説があって、
そこに実在の人物や出来ごとをあてはめて
さらに勇ましく脚色され、伝わったのかは定かでないが、
両者にそれなりの関係性はあるのだろう。



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 さて、話は変わるが僕は8月ずっと、ひどい50肩に悩まされた。
正確には 肩関節周囲炎 というらしい。要するに長年の使い痛みだ。

どうにも良くならないので、温泉にでも行ってみるかね。
気分転換程度でも。と思い立ち、
先週、一日、仕事を休みにして下野国までドライブに決めた。
長距離運転がきついので、運転は千恵。

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癒されるコッツウォルズのせせらぎ。
と言いたいところだけど、ここは奥日光。

戦場ヶ原、このとんがってる名前がいい。

湿原の木道を過ぎるとミズナラやトドマツの巨木の森が広がる、
貴婦人の異名を持つ、草原にすっくと立つ白樺をながめたあと、
また駐車場へ。
伝説の野をぐるっと4時間足らずの長めの散歩。

うん、少なくとも気分はいい。
見晴らし。とは言い得て妙だ。
それだけで、凝り固まった体や脳が切り替わるのか、
雲が途切れて陽が差すように、
ちょっといつもと違う視点に切り替わる。

 ちょうど木道の途中に伝説の解説パネルがあったものだから、
ずっといろんなことが頭をぐるぐると廻っていた。
例えば・・・・。

 史実と伝説。
どう違う?
どちらも大昔の話だし、
考えたらそんなに違いは無いんじゃない?
いや、一方は今も証拠が残る事実で、一方はおとぎ話、創作じゃないか。
それは、全く別物だろう。
それはまあ、その認識で間違ってはいないのだろうけども・・・・・。

いやいや、でも、と考える。
共通する部分は有る。
どちらも、それを語り伝えたのは人なのだというところ。
文字で書き記そうが、口づてであろうが、
そこに、人の意図や願望や責任といった、
人間臭い虚飾がなかったということはできない。
その点では、記録も記憶も決定的な差異はない。

フィクションだろうとノンフィクションだろうと、
結局、物事を語る、すなわち物語、の形をとってしか、
ひとは、何かを後に残すことは出来ないのだろう。
 
 さすがに大ムカデやオロチとなれば、
はなから、なにがしかのメタファーで、ファンタジーなのだろうと、
察して読めるけれど、
突き詰めればどちらか判別付き難し、なんて如何わしい“定説”いくらでもある。
けれど、それを、ホントかウソか、事実か虚構か、
僕自身は詮索も検証も、
ほどほどで止めることにしている。
物語の嘘を暴くなんて、野暮天もいいところだし。
味わいがからからに干からびて、
興ざめになるのが見え透いた落ちだ。
だって、もうこの世には居ない人の話じゃないか。
真贋なんて結局分かるわけがない。
と、僕は開き直っている。

そんなことをつらつら思いながら、そのあとは、
強烈な硫黄臭のする、如何にも 効能ありそうな湯元の湯にゆっくりつかった。
足も使ったし、暖まったし、心なしか、肩の痛みは薄れたように感じられる。


そうそう、如何にも、という言葉は、如何物(にせもの) 如何いたしましょう? 如何わしい。
に通じるという。
どちらか判別つきがたし、という実に境界的な言葉なのだ。
だから、ここのキモは、
心なしか、の部分なのだろう。



ああ、ええと、そう、今日の目的はなんだっけかね?
ああ、気分転換。と、肩休めだったっけか。

どちらも、気のせい、とは言わないけれど、
気の持ちよう、でずいぶん具合は変わる。
良くなった、と意図的に思う事は大事だ。

興ざめ、ならぬ、湯ざめする前に帰るとするかね。














posted by 前川秀樹 at 23:48| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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