先週末のこと。
実家のある淡路島での木偶講座。
いつの間にか今回で第4回となりました。
一般公募はせず、両親の知り合いやその御縁のかたがたではじめた
すごくローカル&内輪の集まりなのだけど、
そのリラックス感もあってか、出来てくる作品のなんとも伸びやかなこと。
毎度、そのクオリティ、あなどりがたし、なのです。
進め方は東京のそれとまったく同じ。
材料となるのはその場所で用意できるもの、と決めている。
今回は、ヤマモモの枝。
参加者も今回は両日ともに24人、
これまでの淡路出張版では、一番多い。
その方々が一か所にまとまって、という広い場所はないので、
あちこちに散らばって、お好きなところでどうぞ、という感じ。
自然、すさまじいペチャクチャゾーンもできる。
ほら、そこは関西なんですよ。やっぱり。
かと思えば、対照的に、全員座禅中?かと思うほどの極度の集中ゾーンもできる。
まあ、それぞれスタイルはご自分に合ったもので。
ほとんどの方々が一つの作品に二日間を費やし、しかも
伐採してからの時間は短かったので、
水分は大目だったから今回は木が軟らかかった。
そのせいか、彫りは好く進んだようです。
顔もさることながら、足の表情がとてもいいのがいくつも見られました。
それでは、傑作群ををご覧あれ。
おしりがかわいい、愛犬のジュリーだそう。
その沢田研二似の犬がいかに男前か、との彫りながらの熱い語りは笑えた。
手前のはキリン、ちゃんと四足で立つ。よくこんな枝あったものです。
馬のような龍のような、ヤガラのような。飛行中の航空機のごとき勢いがあるのです。
青い馬。正面から見ると、遠近法で向こうの足が小さい。でもうまく説明できない。
色がついて、ぐん、とかわいくなった。姪っ子さんがモデルですって。
後ろの青い作品は足がよく出来てる。
このあたりは、濃厚ゾーンです。
なんか全員傾いて風にそよぎながら互いに主張しまくっています。
これも両方とも印象に強く残るタイプ。一方は寡黙ですが無言で押してくる圧力があります。
もう一方は、どこの民族造形?といった不気味さとユニークさの両方が漂ってます。
奥の天馬もどこかバリっぽいのです。来年の干支だからか
馬のモティーフがとても多かった。
さて、左の眼の大きい作品、僕は軽く衝撃を受けました。
なんでしょう、これ? 気持ち悪いのかかわいいのか、とにかく系統が読めません。
生き物の分類で言うなら、一属一科の種、的な特異さです。
ティム・バートンの描くキャラを思い出しました。
右のブルーラビットも大きくてとにかく堂々としてます。
キャラが立ってる。
今回の講座は両日とも雨模様。寒い。コンディションはとにかく悪かった。
おお、さわやかな秋空いずこ。
それでも背中を丸めつつも、
みなさん、思いっきりのびのび彫ってくれました。
全体に作品も大ぶりです。
でも僕はすっかり腰を痛めてしまいました。
寒かったー。
それにしても毎回、笑いも絶えない淡路木偶。
一度まとめて展示会ができるといいなあ。
過去の名作をまた見たいものです。
淡路のみなさん、ご参加ありがとうございました。
また来年。
次回もお会いできるのを楽しみにしています。