冬眠していた虫が、地上に這い出てくるのが、
24節季で言うところの、啓蟄。
今年は3月5日がそうだったらしい。
暦は驚くほど正確で、
昨日、うちの土間に置いている飼育ケースをふと見たら、
去年末から冬眠中だった、北海道産のオオセンチコガネが
3頭、もぞもぞと這い出てうろうろしているのを確認した。
でも、夕方に気温が下がると同時にまた
潜って見えなくなってしまった。
今はまだ、地上の様子見、といったところだろう。
1月、2月と僕はほとんど出かけた記憶がない。
ひたすら家、というかアトリエにこもり、
アンテナをぴったりと閉じ、
手だけを動かした。
が、さすがに3月に入り、
日中、気温が20度をこえる日が
出てくると、いやがおうにもうずうずとアンテナが開き始め
気持ちがうかれ始める。
まだか?そろそろか?明日か?
なるほど、これか!
気持ちがよくわかる。コガネ虫の(笑)
今日は4時ころにきれいに仕事の切りがついたので、
散歩に出かけた。
つくばのお気に入りの小さな河原まで。
膨らみ始めたハルニレの芽に梅の花の香り。
夕闇の中をカワセミが滑り去ってゆく。
うん、来てる!来てるよー。確実に。
よしよし。
日暮れまでのわずかな時間の様子見だったけど、
気分転換には十分。
今はまだこれくらいのフライングでいい。
明日はまた冷え込むとの予報だから、
また地下、いやいや、アトリエだな。