2011年05月29日

骨休め?

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搬出から4日。
泥のようにへとへとだった体も、ようやくのろのろと動けるまでに。
なんとなく、お参りをせねば、とこれまたのろのろと
一昨日は筑波山神社に、昨日は大洗礒前神社に行ってきた。
大洗のほうはお水取りもかねて。

ことさら強い願いを込めるでもなく、平常心で柏手を打つ。そしてまた一拝。
僕はこの行為がとりあえず好きだ。
背筋を伸ばしたり、心なしか澄んだ自分の気持ちに気づいたり。
柏手の音が二つ、きれいに響いた時にはスカッとする。
逆に一つが不発だったりするとそのあとの一拝は
なんだかすみませんと、頭を下げているような気分になる、ちょっと反省する。
“作法”というのはそれを丁寧に遂行するだけで、気持ちが切り替わるから
それだけで意味が多いにあるものなのだと思う。
それを、形だけで意味がない、と単純に切り捨ててはいけない。
型は以外に大切なのだ

一昨日はいまひとつ。昨日はうまくいった。

改めて見まわしてみると

どちらの神社も灯篭や鳥居が倒れたままで痛々しい。
海に隣接した小高い丘の石段の上からすぐ波がしらが見える。
その石段のすぐふもとまで津波は迫ったのだという。

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港は壊滅的な被害だったが、有名な魚市場は今月初めには復活した。
あれから初めて出かけた昨日の海は荒れていた。
台風が接近しているのだ。

骨休め、という言葉はあるが肉休めとか脳休めとかいう言葉はない。
骨さえ大丈夫なら、あとは割と酷使しても、痛めつけても
体というのは案外頑丈にできているのかもしれない。
旺盛な回復力や再生力を我が国では常に尊ぶ。
それこそが生命力の表れだからだ。

もう少ししたら、ずっと行きたかった宮城の塩竃神社にも行きたい。
塩づくりの神様、シオツチノカミが祭神だ。
塩が気になる。

さて、その骨休めの延長で、
明日、成田を出発。帰国は16日。

メール、電話その他はそれまで受けられませんので、
仕事御連絡等はそれ以降でお願いします。

また、多忙な骨痛めの日々が始まるので、
その前にリセット。うちは二人でしばし逃亡します。

しかし今日も良く降るなぁ。
posted by 前川秀樹 at 10:30| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月28日

6月ルビジノお休みの情報

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梅雨入り。
ちょっと早すぎませんか?
個展の準備中と最中、草むしりをさぼっていたおかげで、庭の草がジャングルになっています。
この雑草の伸びるすさまじいエネルギーを利用して、
発電ができませんかねえ。
新たな自然エネルギー。クリーン雑草発電。刈っても抜いても無尽蔵。

さて、ルビジノですが、誠に勝手ながら、6月はお休みをいただきます。
ちょっと個展の消耗をいやすため、旅行に行ってきます。
今回はパリとブルターニュ。
向こうもきっと野の花の一番美しい季節です。
一面の赤いひなげしの原っぱや、ケルトより古い神世の巨石の間に咲くエニシダの黄色い花も観たい。
久しぶりの修道院巡りも。パリもマロニエの花が咲き始め。美味しいプラムも山もり。

そんなわけです。
蓮の花の咲き始める7月はルビジノ予定通り、月の第一土日月火、
オープンの予定でおります。

宜しくご了解のほどを。



posted by 前川秀樹 at 18:46| ルビジノ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

掲載2誌。

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今現在丁度出たばかりの本2冊。
本屋さんで平積みされています。

「ギャラリーへ行く日」 平澤まりこ著 PIE books

イラストレーター平澤さんがあちこちギャラリーに出かけて、イラストと写真と記事で紹介した赤い表紙のかわいい本。
ルビジノが4ページくらい出てます。
夜に写真を撮ってもらったのは初めてです。

「ずっと料理上手の台所 その2」 お勝手探検隊編 マガジンハウス

雑誌クウネルで連載されていた台所取材の総集編その2。
うちの2階の小さな台所が出てます。

ご興味おありの方、本屋さんでのぞいてみてください。

posted by 前川秀樹 at 18:26| 作品集出版 雑誌掲載情報。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月27日

ズフラのこと

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本、というものが近い将来すべて電子化されたり、配信されるものになるだろう。
という人がいます。
本とは情報である、ということであれば、その通りとなるでしょう。
しかし、
途方もない時間、存在していた紙の束というモノが果たして
人々のもとから、完全になくなったりするだろうか?

本とは何か大事なことや素敵なことや、忘れたくないものが書かれている
モノでもあると思うのです。
人はモノに刻まれた履歴や記憶に、時間を見出します。
中に書かれている情報だけが本の本質ではないように思います。

電子化が進めば一方でそのことは際立ってくるに違いありません。

信陽堂ミスターユニバース、そして僕。
3方向から話し合って、
表紙やページの紙の色が日に焼けて褪せても、
ずっと手元に置いて置きたくなるような、
作品のような本を作りたいね。
と最初にスタートしました。
むろん、若干のメンバーの違いはあれ
写真集「VOMER」の時も
それは同じ志でした。

予算内でしかも厳しい時間制限。
その中でできてきた本。
デザイナー関君の紙もの、印刷物へのこだわり全開。
素晴らしい。

少部数発行。配本は直版か個展会場。
バーコードの付かない個人出版の本。
作品のような出版物。
それもその筈。
パッケージも、先行予約のおまけエッチング、その封筒に至るまですべてアイデア出しの上に成り立った、工夫を極めた手作りですから。


出版、装丁が
編集者とデザイナーの作品なら、
ものがたりを書くというのが著者の役割。
それもまた楽しい創作行為でした。
片手で持ちよい形の本を改めて開いて、
いまさらながら物語の字を追ってみると、
言い回しやリズムの緩急や、筋道の通し方。主題。
どこをとっても、修理、改善の余地のたっぷりと残る代物です。
我ながら。
しかし、それはどこかで線引きをしなければ形にはならないもので、
今回の線引きは、これでいい、と僕が決めたものなのです。

反省は次に向かうための土台ですから、
次はもうちょっと上手にできるかもしれない。

そう、次があるのです。
最初の打ち合わせの時に、こんな提案がありました。
展覧会のたびに
1冊ずつ本が増えていくと、楽しみですね。と。
なるほど、それはできるかもしれない。

1冊目のズフラは、何も決めずに物語を手探りで書き始めてから
完成まで半年とちょっと。
次の個展までには1年半あるんだから、
いいのが書けさえすれば、できるはず。
そう考えると、
もう次何を書こうかな、、、。
と楽しみにもなってくる。どんな像を彫ろうかな、というのとそれは同じもののようです。

今回お買い求めてくださった方々には本当に感謝です。
特に先行予約までしてくださった方々。
未だ形のないものに、いわば投資をしてくださった形となるわけで、
これは途中、僕は大いに元気づけられましたし、本当にありがたかったです。
装丁を見て、薄紙をめくり、ページをめくって読んでくださった方
そのうえで、ご興味をもたれた方は是非。(範囲狭いな(笑))
2冊目。お楽しみにしていてください。
いえ、次も買ってください(笑)

僕らはまた、“捨てられない本”の提案に、次も挑戦したいと思います。

なお、「ZUHRE」は引き続き、信陽堂に直接の御注文で購入ができます。
また、前川の個展会場でも引き続き配布を予定しております。
部数に限りがありますが、今しばらくは在庫がございます。






posted by 前川秀樹 at 21:32| 作品集出版 雑誌掲載情報。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

gwener 終了。

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地震のあと、
自分が何をするべきかを考え、、る間もあまりなく、
僕はアトリエで木を刻みました。

電気も水道も止まって、ガソリンも少なく、
あわてても仕方がないと開き直ってしまったし、
とりわけ他にすることがなかったからです。
他にやることがない。
それは消去法というよりも、
つくるという行為によってのみ
自分はここに生かされているのだ、という事実が
大きな地震いによってむき出しにされたからです。

あれから約2カ月後、
「gwener」が無事幕を開けました。
“あの事”の前後で作品は変わったか?
心理的影響はあったか?
そういった質問を今回は幾人からもいただきました。

あったといえばあったし、何も変わらないといえばその通りなので、
どちらともいえません。とあいまいに答えるしかありませんでした。

作品、あるいは表現されたもの、というのは、
いわば作者の内側の世界と外側の世界を隔てる緞帳に、
わずか開いた隙間のようなものです。
その隙間を舞台の上から見るか、観客席から見るか。
そういうものなのだと思います。

舞台の内側でどんなことが起こっていようと、
観客の側からは、そのわずか開いた隙間に写る一瞬の光景から類推するほかありません。 

それは言うまでもなく内側では色々とあったのです。
けれど、さらにその緞帳を全開にして、すべて見てください。
と、やるわけにはいきませんし、そんなことしようとも思いません。



「gwener」
星を観るしかないそんな夕暮れに。

さまざまな感想をいただきました。

これまでもずっと見ていただいている方々の目に、変化が映ったとするなら
それが、作り手の成長ですし、大きな事件が作り手に与えた目に見える影響なのでしょう。

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前回よりも作品も増やして、力強く、そして静かに。
予定されたことを当り前にやりたかったのです。
今この時にこそそれが出来ないようでは、
ファンタジーが、メッセージとしてきちんと機能しないような気がしたからなんです。

おかげさまで、さまざまいただいたご心配の言葉と
好評のうちに終えることができました。

つくる意味。
人に伝える意義。
分かってもらいたいという意地。

4回目にして明瞭になった部分も多々ありました。
さて、だからと言って、
がらりと作風が変化する、ということは無いのでしょう、きっと。
そもそも変化が著しく誰にもわかるような
個性的な作風など確立されているわけでもないですし。

次回。
同じく青山DEE’S HALLでは、来年2012年12月が予定されています。日々淡々と畑を耕す農夫のように、木を刻みたいと思います。
その収穫は1年半後。
今回会場でお会いできた沢山の方々。また残念ながらお会いできなかった方々。
東京ではまた来年、お会いしましょう。
沢山の感謝をこめて。
ありがとうございました。


追記

東京では来年ですが、直近の個展は“今年12月”に控えています。
広島ぎゃらりーたむらです。
西の方面の方々。楽しみにお待ちください。こちらも前回よりも増量パワーアップを心がけて
頑張ります。
posted by 前川秀樹 at 07:55| 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月24日

gwener 明日最終日

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おかげさまで、ご好評をいただいております像刻展「GWENER」
明日、いよいよ最終日を迎えます。
1週間あっという間です。
今回も像刻たちが明日を最後に散逸してしまうのは、少々さみしいことですが、
お祭りというのはこんなものかもしれません。
見てくださった方々のそういう声はありがたく、作家冥利に尽きる言葉なのです。
また、次頑張ろうという活力に直結しますからね。

さて、明日一日。
どんな方が滑り込みで来てくださるのか楽しみにお待ちしています。

物語本「ZUHRE」も、今回の会場配布分、残りわずかとなっております。
そちらもよろしくお願いいたします。


明日は終了が午後6時となっております。
お間違えの無いようにいらしてください。
posted by 前川秀樹 at 22:45| 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月21日

gwener折り返し。

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開催中の像刻展グウェナー。
今日で前半戦終了です。
おかげさまで、今回も沢山の方々に足を運んでいただきありがとうございます。
中にはずいぶん遠方よりのお客さまもいらっしゃるようで、
本当に感謝です。

会場構成や作品の性質にもよるのか、今回は前回ウルゲルに比べ、
ずっと静かで穏やかな空気が会場内に流れているように思います。

あのお祭りのような初日も今回は比較的粛々と、和やかに過ぎてゆきましたね。

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ズフラとヴォメルもおかげさまでご好評をいただいております。
本人がおりますので、御遠慮なくお声おかけください。
御希望とあらば、喜んで“本人”とサインなぞ入れさせていただきます(笑)。

さて、明日土曜日。
後半戦へ折り返しです。
現在の作品点数40点が50点余りまで増量されます。
会場が広くなったせいか、多分それでも余り圧迫感はないのではないかと思っています。
それぞれの作品とゆっくりと向かい合えるように心がけて
今回は最後まで展示会場を作ります。

後半戦を心待ちにしておられた方々、土、日、月、火とぜひおいでください。
ちなみに日曜日と最終日は夕方6時終了となります。
お間違えの無きように宜しくお願いいたします。


 
posted by 前川秀樹 at 00:20| 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月15日

ZUHRE発射

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13日、艱難辛苦を乗り越えて、
信陽堂に納品されてきました!
物語集「ZUHRE」
やあ、感慨ひとしお。

熱いボール紙製の表紙にはタイトルが型押しされている。
ページのざらっとした紙、奥付け、見返し。
文章の字体。
うーん、隅々まで凝ってる。
関さん本領発揮だなあ。
途中経過はもちろん僕も報告もうけて、その都度確認もしているはずなんだけど
やっぱり完成品になると、新たな驚きがある。
本だー。
本だなあー。

嬉しい。

が、しかし、13日はそんなふうにじっくり浸っている時間はなくて、
予定作業山積み。
関さんのユニバースから浜田さん。信陽堂二人、と土浦から二人。
検品、版画封筒詰め、発送用カバー付け。梱包。
これぞ家内制手工業。
こういう繰り返し作業って久しぶりだ。
送り出す方からすると、沢山のうちの一つだけど、
送られて受け取ってくれる方はこれ1冊。と思うと、
効率よりも丁寧さ。
ミスの無いように。

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予約してくださった方々、本当にありがとうございました。
予定通り、300冊。
無事発送することができました。

今日は16日なので、もうすでにお手元に届いている方も多いと思います。
重ねて、ありがとうございました。
機会がありましたらば、
どうぞお手柔らかな感想聞かせてくださいね。

今後、僕の個展会場(直近が18日よりのDEE’Sです。)
での配布、信陽堂への通常注文という形で、
ズフラは入手できます。少数出版物ですので、
冊数に制限はあるのですが、
あとしばらくは大丈夫です。

18日からの会場では通常版150冊の配布を予定しています。
皆さま引き続きよろしくお願いいたします。

でも、改めて手作業ってやっぱり楽しいのです。
ものが出来上がってくる。
けして数は多くないけれど、
それを受け取ってくれる人がいて、
喜んでくれる人の温度が伝わってきて。

原点だなあ。

ともあれ、像刻も本も
まだまだこれからこれから。
3日後には「Gwener」初日。
僕の頭も、個展に向けて、前代未聞の味わい深い色合いとなっております。(笑)
いや、きれいですよ。
早川さん、いい仕事するなあ。

皆さま会場でお会いしましょー。








posted by 前川秀樹 at 21:08| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月08日

Gwener

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Sic itur ad astre・・・・・・・・「こうして人々は星に至る。」

遠いところにそのまなざしを向ける。
地の果て、空の果てを語る。久遠の昔を物語る。
存在しない“もの”ではなく、存在しない“こと”を思う。


今回は、展覧会のための準備を約1年前にスタートしました。
長い時間をかけました。
展覧会のテーマやイメージを最初に決めることなく、
その日その日に思うことに任せてコツコツの日々。
だから、最初のころに思っていたことと、
最後の方の作品ではなんだかずいぶん意識は違うように思います。

それでいいか、と思いました。
だから「短編集」。

5つの短い物語が収録された「Zuhre」も同時進行していましたので、
短編というのはそういう発想なのです。
一つ一つの話は独立していながら、
それぞれがどこかでつながっていて世界がある、というそんな緩やかな括りです。

結果、作品点数52点。
過去最多です。
さて、どうやって展示する?
ちゃんと1冊の立派な短編集となるの?
先日は土器さんに来ていただいて、ぞろりと居並ぶ像刻たちを前に作戦会議。

搬入まであと1週間あまり。
すでに、追い込みモードから締めのモードにチェンジしつつある連休明け。

それにしても今日もいい天気。
ああ、どこかに行きたいなあ。
いやいや、我慢我慢。

Gwener

ブルターニュのケルトの末裔たちは明けの明星をそう呼ぶそうです。

宜しくご高覧下さい。

*ところで 「Zuhre」 先行予約締切は10日(火)ですよ。














posted by 前川秀樹 at 20:33| 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする