
前川秀樹物語本 ZUHRE (ズフラ)
出ます!
限定先行予約(特典あります)、お申込み方法、発売時期等詳細は、
こちら、⇒信陽堂HPまで。
来月の木偶の棒WSに続き、
こんなときに、なのかこんな時だからこそ、なのか。
さて、困った。
と、またまた考えないではなかったのですが、
ええい!やってしまえ!
景気づけに、GOサイン。
非常時故
印刷所の不具合、紙の調達。
発売予定の5月18日まで、山あり谷ありは覚悟の上。
間に合うのか?いや、間に合わせましょう。
5月18日はDEE’Sの第4回像刻個展、初日。
そちらこそ間に合うのか?なに、なんとかなる。
と、拍車がかかっております。
とにかくご期待ください。
さて、その勢いはちょっと横に避けて、
「物語」
像刻という作品の背景をもうちょっと掘り下げたい。
それにはやはり言葉を使うしかないか。
どうせなら、芝居の書き割りのような文字通りの「背景」
ではなくて、最初の発想の題材が自分の作品だったとしても、
それ自体が勝手に独り歩きして、
あるストーリーを紡ぐようなものにまで
持っていかなくては。
と急に思いついたのが、
昨年10月。それも思い立ってお伊勢参りに行く車の中でのことでした。
とにかく書いてみよう。
と何も分からず始めてみたものの、
自分の文章力ってなんて、、、。
とエンスト続発。
まあそりゃそうだ、絵や彫刻の世界に入って25年、
それだけやってもこんなもの。
所詮初めてづくし、たった数カ月でそんな立派にできるものか。
開き直り。
よし、どうせ恥をかくなら公衆の面前で堂々とやろう。
と決めて、編集に信陽堂丹治君、デザインはVOMERに引き続き ユニバースの関君。
どうにかして本にしてください。5月までに。
と、いつものごとく急の無理押し。
おだてられ、励まされここまで約半年。
昨日最終原稿を丹治君に送信できた。
さて、自分が第3者となって、のぞいてみたくなった像刻の向こう。
どんなふうに皆様に届くのか。
ズフラ。
それは金星の呼び名。
宵の明星が昇るころ、星明かりで、たき火やかまどの火の前で、
ポツリポツリと口づてで語られる、一夜語り。
文字による作品が
そんなふうであればいいなあ、
と思った。
真っ暗闇の夜を僕らは思いがけず体験した。
地上に見渡す限り、光はなかった。
そんな時、
沢山の灯りははるか頭上で瞬いていた。
星に祈りを。
そんな柄にもない言葉が頭をよぎった。
言葉でおなかは膨れないし、
命が救われるわけでもないけれど、
心が飢えたときに、
それがかろうじて足りたときに、
自分が欲しいものは、やはり血の通った言葉や美しい音楽のような気がする。
芸術、音楽、文学。
人間に一体なんの効果があるのか?
と問われれば、
あらかじめ病まぬ心で備えるための漢方薬のようなものなのかもしれない。
もしくは、中長期的、遅効性の心の救援物資のようなものなのだろう。
ゆっくりだけどじわじわ強烈に効く。
あいまいだけどそう答える。
だから、
僕の拙文も、いい編集と装丁のおかげで、
もしかしたらひそやかに何かには効く本になるかもしれない。
きっとそんな、かすかな星明かりのような本になるような予感がします。
少々の恥などいかほどのもの?
間に合うのか?いえいえ間に合うにきまってます。
それこそ、祈りたい気持ちです。
皆さん、改めて、
ご期待ください。