2009年11月29日

漢方保険はずしその後

漢方の保険適用外問題。
ようやくニュース等でたくさんか方々が
知るところととなったようです。

明日、30日には一旦署名受付を中断し、
反対署名を呼び掛けていた、日本東洋医学学会の代表
寺沢氏は翌12月1日、4万名超の反対署名を厚生労働省に提出することとなったようです
そして、
厚生労働省長妻大臣は「問題がある」
として、事業仕分けの結果を受け入れない姿勢を示したようです。

今後の結果をこのまま見守りたいと思います。

情報の流布と反対署名の情報。
当ブログでの役割は、ここまで、と判断して
最初の記事は自己判断で閉じたいと思います。

御賛同をいただいた皆さま
いろいろとメール、コメントをいただいた皆さま
いろいろと考えましたが
十分な返事をお返しすることができませんでしたが。
その点はご了承ください。
ありがとうございました。






posted by 前川秀樹 at 20:38| LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月27日

磁場展

つくばで現代美術の磁場、という名の
野外彫刻展が開かれている。
確か2年に一度の開催だったように思う。
数年前の磁場展には僕も一度だけ出品させていただいたことがある。

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つくばの町からはずいぶん奥まった北条というところ
がその会場のひとつだ。

広々とした芝生の丘にどかん、とおかれた鉄の塊。
そのそっけないまでの作品が僕はとても気にいった。

こういう場所があるのは本当にいい、
と思う。
作品のレベルも高い。

ただ、当り前のことなんだけど。
会期が終わればこれらはなくなってしまう。
さらに残念に思うのは。
僕が見に行った日もこの場を訪れている人は
お世辞にも多いとは言えず。
会期中、この不便なところに
どれほどの人が足を運ぶんだろう。
ふとそう思った。

作品の制作も、展示作業も、とにかくこの場を拵えるまでのエネルギーはなみなみならないものがある。
しかし、にもかかわらず、残念ながら、
訪れる人は実はすごく少ないんじゃないだろうか?
芸術家というのは、
他の反応が極端に薄くても
それで何か充足を得られるものだろうか。
エネルギーというのは発信するばかりでは尽きてしまうもので、
継続するためには必ず熱交換が行われていてしかりである。

いやいや、申し訳ない。
もしかしたら、何か反響はすでにあるのかもしれないし
これはたまたま僕が行った時の印象なのかもしれない。

まるで人ごとのようだが、
僕自身はいつもその部分を越えること出来ずにいた。
どこから次の熱を効率よく得ればいいのか分からずにいたのだ。

作品は好きなんだよなあ。
どれもいい作品だと思うんだよなあ。

立派な作品はできる。

ところが、すぐれた作品イコール芸術ではない。
“芸術”とはつまるところ作家や作品と社会との接点、あるいはかかわり方をさす言葉なのだと思う。
つまり芸術とは、作るものではなく成立させるものなのだ。

100人の人間がいて、
その作品を素晴らしい作品だ。と叫ぶ人がもし一人もいなかったら、
これはやっぱり芸術ではなくただの物体でしかないのだろう。
また逆に100人全員がいやー、素晴らしい芸術だ、
とほめたたえるようなものもまた逆に芸術としてこれは非常に胡散臭い。

それはとても困難で、
デリケートなバランスの上にのっとったことなのだ。

そんなことを改めて考えた。

posted by 前川秀樹 at 13:22| Comment(0) | LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月21日

朝から

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まだ暗いうちから、隣の犬シロとモコモコが激しく吠えたてて
うるさかった。
7時前に、鳴きやんだな、と思って、
ベランダに出てみたら、
うちの2階のベランダと庭を挟んでコンクリ斜面の上に
一匹の獣が困っていた。
ああ、こいつを威嚇していたのか。

どうやら、シロとモコモコが朝の散歩に出かけているこの隙に、
金網の隙間から脱出を図ったらしいのだ。
ところが、その先が思ったより急斜面で、降りるに降りられず
行くも戻るもできなくなって、
このとおり
困っている。

同じ獣でも狸は猫と違うんだな。
当り前か。
そうか、お前降りられないか。
なら、ほかの方法を考えるしかないな。

結局、しばらくして自分で金網の隙間を見つけ、
犬のいる庭とは隣の家の庭に活路を見つけたらしく、
いなくなった。

ところでチャイ?
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お前同じ獣類として、
どうなん?その無関心。
ちょっとは気づけよ。
気配とかで察知するとかさぁ。

posted by 前川秀樹 at 09:02| Comment(0) | LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月15日

12月像刻展のお知らせ。

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お待たせしました。
DEE'S像刻展です!


今回のタイトルは 「ウルゲル・ulger」

交わる街道、雑踏。草の海を吹き抜ける風。
混じりゆく文化。夜な夜な歌われ続ける、民族の叙事詩。
古い古い革表紙の本の、銅版画の挿絵のような、
そんな懐かしくもドキドキする展示をしたい、
と、現在僕はイメージを膨らませています。

像刻点数は過去最多の45点を予定しています。
会期途中、一部入れ替え展示をします。

1回目「イーファ」、2回目「水源」、
そして第3回「ウルゲル」

今回、これまでとはまたまったく違う作品も作りました。
自分で言うものなんですが、
かなりいいですよ。(笑)

何より今回は、初の像刻本「ヴォメル」も会期中先行発売。

と、盛りだくさんです。
DMやプレスリリース、本のフライヤーと、すべてデザイナー関さんに
丸投げで、お願いしたのですが、どれもとてもとても美しいです。
発送せずに持っていたいくらい(笑)


さらに会期終了後、26日には、ヴォメルのカメラマン首藤幹夫さんのスライド幻燈ショウ&前川+メンバートークショウ
なども予定されています。(これについては追って詳細をお伝えします)


とにかく2009年の締めくくり。
存分にお楽しみいただけることうけあいです!

はい、PRここで終わり。

こんなふうにPRするとまるで、
作品も展示プランも、
すでに完璧に出来上がっているかのような錯覚に僕自身陥って、
なんとなく気を緩めてしまいそうになるんだけど、
いやいやいや、
現実はそんなわけはない。
現在修羅場真っただ中です。進行中です。
腰も痛いし、右腕も肩もガッチガチの状態です。
が、そんなことは言っていられないのです。
初日まで今日できっかり1カ月。
追い込みますよ。
まだまだここからです。


乞うご期待です!



posted by 前川秀樹 at 22:25| Comment(2) | 作品発表、展覧会情報、等。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

竜巻の爪痕。

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昨日、すぐ近所のお世話になっているヒロセさんから電話があって、
ケヤキの木がたくさん届くから、見に来る?

というので、行ってきた。
丁度、たけちゃんが2トントラックの荷台から、ガラガラと
落としているところだった。

「これ、枝なんだよ。」

「え?この太さで枝!?」

太いもので直径30センチ以上ある。
実は、同じ土浦市内にあるヒロセさんの親戚の屋敷の中の大木が倒れたのだという。
そう、丁度ひと月前におそった竜巻がなぎ倒したのだ。
台風18号というのはつくづくいろんな爪痕を
日本中に残した大きなものだったのだろう。

で、その倒れたところに連れて行ってもらった。

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切り株がこちらを向いているということは、
根っこをごと、持ち上がり横倒しになったのだ。
地面がちょっとしたついたてというか壁のようになっている。

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裏側は水たまりに。

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年輪を数えたところ、100年とすこし。
こんなのが風で?すごいことだ。

ケヤキというのは、根を深くはらず、広くはる性質を持っているという。

今回届いたのはヒロセ家の冬の薪になる予定だが、
僕にもここから分けていただいけることになったので、
いいサイズをもらって、また彫ろうと思う。
隣家との境界に100年以上生きてきた大木のかけら。
さて、ここからは何を彫るのがいいかねえ。

12月のDEE'Sの像刻展には
この木はちょっと間に合わないかもしれないけど。


posted by 前川秀樹 at 13:01| Comment(0) | LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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久しぶりの見事な茜空。
昨日は天候が不安定なので、竜巻や突風にご注意ください。
なんて、天気予報で言ってたから、
またどんなのが来るんだろう、、、?
と思っていたけど、午前中に風が通り抜けて行ったみたいで、
夕方にはこんなショウが見られた。
制作の手を休めて、外に出て深呼吸。
いい時間だねえ。

posted by 前川秀樹 at 12:41| Comment(2) | LOLO CALO HARMATAN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月06日

11月ルビジノちょっとプラス

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明日、7日から10日まで ルビジノオープンです。
寒い季節はおでん!
そんな前川の独断で、ルビジノの丸いストーブの上では
冬の間はなぜか、おでん鍋がくつくつ音を立てています。

そこに欠かせないのが、それを囲める丸いテーブル。
真冬のルビジノは、熱源がストーブしかないので、
いやでもこの場所に輪ができます。(笑)
そんな人の輪もまたいいものなのですよ。

で、このスチール製テーブル。
ストーブシーズンが終わるとなんと、普通の丸テーブルに早変わり。通年使えるすぐれもの。

例によって、デザインは僕前川。
制作は高松、スチールファクトリーの槇塚登君。

これはルビジノ用ですが、
注文販売も今月から開始です。
いまどき、エアコンやファンヒーターでない、丸いオイルストーブ限定ですが(幅が小さめならば、四角いストーブでも)、
鉄板が、それなりに温まるので、
縁に置いたコーヒーが冷めないのもいいところです。
ペットボトルや、プラスチック食器は無理ですが。

価格は、税込 4万2千円(税込)!
送料はどこでもおおよそ2000円前後
、だそうです。

ご注文は、ルビジノ もしくは当ブログのメール。
あるいはスチールファクトリーに直接どうぞ。

最近の前川お気に入りなので、皆さんもぜひ。

posted by 前川秀樹 at 17:04| Comment(1) | ルビジノ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月03日

10月末日朝3時起き?

夜明け前。家から1時間余り車で走ったところにある
大洗港へ車を飛ばす。


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朝5時。
常連の鈴木さんに連れられて、
乗船名簿に記入。お支払いを先に済ませる。
スズキさんは、僕のプール仲間で、還暦を迎えるものの、いまだアウトドアなんでも来いの元気なナイスガイだ。


「え、そちらさん初めて?スズキさんのツレなら安くしておくよ。」


親切な感じのおやじさんだなあ。この人が船頭さん?

それにしても、いろんな意味で面白い体験だった。
船釣りなんて、子供のころ数回、瀬戸内の穏やかに凪いだ海に、
知り合いの漁師さんに連れて行ってもらったことがあるくらい。
それも、
船外機のついた、小さな船のヘリから糸を直接垂らして、
ベラやメバルなんかを釣る脈釣りだった。
の〜〜〜んびりした空気が好きだったのを覚えているくらいだ。

釣りなんておおよそそんなもんだと思っていた。
ほんの数日前までは。

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しかし、初めての太平洋(そとうみ)の洗礼はあまりに厳しいものだった。
船のヘリから見える波がしらが高い!水平線が水平じゃない!?
借りた雨合羽と救命胴衣の意味がいやでもわかる。
下手に竿を置いて狭い甲板を移動しようと、足元を見ようものなら、
たちまち吐き気が襲う。何よりバランスがとれず転倒は目に見えている。
だからとにかく出港から帰港まで数時間、基本、自分の持ち場の船べりから、
動くことは難しい。

そんないろいろな初めてのことに、
体中の神経を必死に分散させ続けた結果、
魚がかかった時の喜びやスペシャルな瞬間は
いつしかすっかり埋没してしまうのだ。

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スズキさんの雄姿。腰の入り方がまず違うんだな。

へろへろになった僕の体の真後ろから
船頭さんのホイッスルの音が響く。
ぴょろー!右舷左舷合計10人がの動作が見事にシンクロして反応する。
錘着底と同時に
6回巻き上げ再びしゃくりを開始!

あの、これ、
一体何工場?

とか考えるとまたおかしくなってきて、
僕が脳内に逃避して遊び始めるころ
自分の竿にぐぐいい!とヒット。
お!大きいぞ。イナダかワラサか?
という未知への期待が、
疲弊した体をまたちょっと元気にしてくれるから、

これが見事に飴とムチ効果なのだ。

船頭さんは、とにかくこまめに魚群探知機を見てふねの移動を繰り返す。
ああ、いつこの船の舳先が、遠くにかすむ大洗港を向くのかなァ、、。
なんて申し訳ないことばっかり僕は考えていたんだけど、
船頭さんにしてみれば、この悪条件の中、
明らかに不漁の日に、僕らに1匹でも沢山釣ってもらおうと
時間いっぱいまで必死の工夫をしてくれてたんだなあ。


「昨日ならもっとよかったんだがなあ、、。悪い時に来たね。お客さん。」

港に着いて、残念そうな感想を漏らす船頭さんの言葉を聞いて
僕はそう思った。
そしてその時にしてさらに気がついたことは、
なんていうかつまりこれは、
漁労長の主催するワークショップだったんだな。
ということ。

いえいえ、漁労長。決してそんな残念なことなかったですよ。
ものすごく貴重な初めて体験をさせていただきました。
海がとてもよくわかった気がします。
あ、でももうちょっと早く切り上げてくれたなら、
僕は今頃また別の感謝を漁労長に抱いてましたけどね。(笑)

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これから冬に向けて、
獲物はイナダから、ヒラメに移ってゆく。
大洗に行った翌日。
気温はぐっと下がった。
木枯らし1号が吹いたそうだ。

あれより過酷の度合いは間違いなくさらに増す。
しかし、すごいよ。鈴木さんもほかの釣り客も。
また来月行きそうな勢いだったもん。

味のしみ込んだイナダの味噌漬けの香ばしい焼き色を口に含んで
ぼんやり思った。

自然は大好きだけど、僕はやっぱりインドアだなァ。
そこは微妙に矛盾はしてるんだけどな。













posted by 前川秀樹 at 13:45| Comment(2) | 粗忽の庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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